ビジネス

ブランドリセールのバリュエンス、伊勢丹対面に「アリュー」出店 枯山水風の内装で訪日客にアピール

ブランド品買い取り専門店「なんぼや」を運営するバリュエンスグループ(東京、嵜本晋輔CEO)は10月26日、東京・新宿に国内5店舗目となるリユース品の販売・買い取り店「アリュー(ALLU)」をオープンする。新宿三丁目交差点に面したビルの地下1階〜地上3階で、伊勢丹新宿本店や「ルイ・ヴィトン」新宿店と向かい合う立地だ。訪日客も意識し、和のムードを感じさせる内装の中に、ラグジュアリーブランドのバッグや衣料品約1000点(バックヤードの在庫含む)をそろえる。

売り場面積は地上1〜3階で約711平方メートルと、同店として最大。地下1階は、買い取りやVIP顧客のための接客スペースとして運用する。ブランド品をクローゼットで眠らせず、循環させる業態として、店作りでも循環を意識。廃材の再利用などに注力している。

1階は「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)」の“アルハンブラ”や「エルメス(HERMES)」の“シェーヌダンクル”などの人気ジュエリーや、各ブランドの人気バッグが並ぶ。「世界で20個のみ販売された」という“シェーヌダンクル”シリーズのパーティーバッグ(参考商品)といった、希少性の高いアイテムもあり。それらと共に、刀剣や茶釜などの日本の骨董品も陳列・販売している。イサム・ノグチの大型照明なども和のムードをモダンに伝える。

内装はリサイクル素材を多用

2階はより和のムードが強くなる。枯山水の飛び石のように床に大理石をはめ込み、フロア奥には茶室のような畳敷きの小部屋を設けた。茶室の床の間には「エルメス」の“バーキン”や現代アートを展示。骨董品と同様、現代アートの品ぞろえ・販売にも力を入れている店舗という。「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」などのバッグが並ぶ中央スペースの床に敷き詰めたガラスブロックはリサイクルガラス。解体・再利用がしやすいように接着剤で固めずに使っているという。大型のテーブル型什器の大理石は、採石場で廃材扱いとなっていたものを使用した。

3階は、オープン時は「エルメス」と「シャネル(CHANEL)」のみを展示。ふすまで仕切られた、呉服屋をイメージしたという空間の棚に「エルメス」の“バーキン”“ケリー”がずらり。色やサイズによって販売価格は異なるが、オープン時の展示商品は「200万円〜700万円が中心」。対面の「シャネル」コーナーは、レアアイテム含めチェーンバッグやツイードジャケットなどを陳列。チェーンバッグはおおよそ「40万円〜100万円ほど」。3階奥にはギャラリー空間も設け、オープン時は、写真家の石田真澄が旅のイメージで撮影した「アリュー」取り扱い商品の写真を展示している。

2階の窓ガラスからは、新宿三丁目交差点越しに伊勢丹新宿本店がよく見える。伊勢丹は2021年から、本館7階で高級ブランドの時計や宝石、バッグなどの買い取りサービスを行っているが、真贋鑑定を担当しているのは三越伊勢丹と協業しているバリュエンスグループ「なんぼや」のスタッフだ。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。