ファッション
連載 本明秀文のノットスニーカーライフ

本明秀文の“ノット”スニーカーライフ「ヒトかウツワか」

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アトモスの創業者・本明秀文さんの独自の目線と経験から、商売のヒントを探る連載。LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が9月30日、2021年から傘下にあった「オフ-ホワイト ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH以下、オフ-ホワイト)」を米ブランド管理会社に売却した。故ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)により13年に設立され、ラグジュアリーストリートをけん引。史上最大のスニーカーバブルもまた、「オフ-ホワイト」と共に成長した。今まさに一つの時代が終わろうとしている。だけど、終わりがあれば始まりもある。時代の節目を生きる僕たちにストリートの女神は微笑むか!?(この記事は「WWDJAPAN」2024年10月14日号からの抜粋です)

本明秀文(以下、本明):「ニューバランス(NEW BALANCE)」が9月に発売したスニーカーのローファー“1906L”が売れて、「プーマ(PUMA)」のローファーも売れている。最近のスニーカー市場は、いかに早く今売れているものをまねるか。だからメーカーは、それを見つけるのが仕事になっていて、“サンバ(SAMBA)”が売れたらフットサルシューズを擦りまくる。そもそも人間の足の形は決まっているし、スニーカーの切り替えしといっても少ない面積でできることは限られている。たとえ半分に切ってくっつけるとか斬新なことがしたくても、次は耐久性の問題が出てきて、履きものとしての機能を失う。だから革新的なものが出るのはなかなか難しいことではある。少し前に「ナイキ(NIKE)」と“ベイプスタ(BAPE STA)”の訴訟問題があったけど、例えば「エルメス(HERMES)」もスニーカーは売っていて、スウッシュ(ナイキのロゴ)を付ければ“エア フォース 1(AIR FORCE 1)”そっくりだよね。

──それをうまくやったのがヴァージル・アブロー時代の「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」でしたね。

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