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エスティ ローダー創業一族、日常業務から離れる 情報筋は「非常に衝撃的」

エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES以下、ELC)の次期最高経営責任者(CEO)にステファン・ド・ラ・ファヴリー(Stephane de La Faverie)現エグゼクティブ・グループ・プレジデントが就任し、一方でウィリアム・P・ローダー(William P. Lauder)=エグゼクティブ・チェアマンは現職を退き、取締役の会長だけを務める人事に業界から驚きの声が上がっている。

新CEOは、創業家以外の出身。これによりローダー一族は今後、同社の日常業務から退くからだ。75年前に同社が誕生して以来、初めてのケースとなる。

ウィリアム・ローダー=エグゼクティブ・チェアマンは声明で、「取締役の会長に専念する決断は、ローダー家にとって重要な進化だ。経営は日々進化しており、我々の全体的な戦略に集中したいという意向を反映している」と述べた。一方ELCは、「わが社が新たな旅立ちにあたり、ローダー家は重要な株主であり続け、彼らの価値観と長期的な出資は引き続き重要な役割を果たす」と述べた。

一族のうち、ジェーン(Jane)とゲイリー・M(Gary M)、ロナルド(Ronald)、そしてウィリアムは引き続き取締役を務め、レナード・A・ローダー(Leonard A. Lauder)は名誉会長として留任する。エアリン・ローダー(Aerin Lauder)は引き続き「エアリン(AERIN)」の創設者兼クリエイターおよび「エスティ ローダー(ESTEE LAUDER)」の“リニュートリィブ”のスタイル・デザインディレクターを務める。

一族とELCに近い複数の情報筋は、一連の動きを「非常に衝撃的」と話す。ある関係者は「ELCの取締役会がファブリツィオ・フリーダ(Fabrizio Freda)最高経営責任者(CEO)とウィリアム・ローダーに業績悪化の責任を負わせようとしている」と指摘した。別の情報筋も同意し、動揺する投資家をなだめるために行われたのではないかと推測する。ステファン新CEOは有能な幹部だが、経験不足を指摘する関係者もおり、「彼を導く強力なエグゼクティブ・チェアマンが必要になるだろう」と語った。

経営陣の交代に加え、今回の人事は上場廃止という懸念も生んでいる。ユニリーバ(UNILEVER)やロレアル、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)による買収のウワサまで浮上しているが、独占禁止法にあたる可能性がある。

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