サステナビリティ

コーヒー生豆の直接トレード「ティピカ」の新社長に葛西龍也氏 フェリシモなど経て


コーヒー生豆のダイレクトトレードを行うオンラインプラットフォーム、ティピカ ホールディングス(TYPICA HOLDINGS)の新社長に葛西龍也氏が11月3日付けで就任した。葛西新社長は、大手通販会社フェリシモの執行役員、EC子会社の代表、物流会社セイノーグループとの配送ジョイントベンチャー会社の共同代表、さらにオーガニックコットンの普及と農家子女の教育支援を目的とした一般財団法人 PEACE BY PEACE COTTONの代表理事などを歴任してきた。

「ティピカ(TYPICA)」は、「コーヒー産業を革新する新国際コーヒー市場づくり」を主題に2019年に創業したベンチャー企業。現在は日本、韓国、台湾、オランダ、米国の5カ国に拠点を置き、世界84カ国・地域にまたがる約11万軒のコーヒー生産者とロースターのネットワークにおいて、ダイレクトトレードの主流化を推進している。オンラインプラットフォームでは、生産者とのダイレクトトレードによって、先物市場に依存しない価格決定を追求。貧困や人権問題などコーヒー産業を取り巻く社会課題の解決に向けた取り組みにも着手している。

また、2024年6月から物流を中心に事業全体の改善を推進しており、葛西新社長の就任について同社は「豊富な経験とリーダーシップを併せ持つ葛西氏に舵取りを担っていただくことが、経営体制を強固なものにすると考えた」と言う。今後は代表取締役3名(後藤将代表取締役CEO、山田彩音代表取締役CQO、浅子信太郎代表取締役CFO)に葛西新社長を加えた4名の取締役の下で運営する。

葛西新社長は就任にあたって「コーヒー豆の収穫を生産者とロースター、そして世界中のコーヒーラバーとともに世界で祝い合う祭りの文化を育み合いながら、媒介としてのTYPICAが人類の歩んできた歴史を紐解き直し、民間企業として市場経済の中で経済そのものの在り方を見つめ直していく。大から小に流れる流通の在り方をダイレクトトレードの民主化という観点で見つめ直していく。このことが未来のコモディティ市場の構造や世界の農業全体の構造に、シンボリックな存在として良い影響を与えられることを願っている」と話している。

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