スイス発のスポーツブランド「オン(ON)」は、今夏パリ五輪期間中に現地で発表した新製法のレーシングシューズ“クラウドブーム ストライク LS”を、国内でも10月31日に数量限定で発売した。国内での販売価格は4万4000円。発売に合わせて、試着が可能なローンチイベントも開催した。
ロボットアームからスプレー噴射してアッパーを製造する新技術「LightSpray」で作られたシューズ“クラウドブーム ストライク LS”は、7月にパリで発表されたのに続き、日本、韓国・ソウル、中国・上海でお披露目。米・ニューヨークでは、11月3日に開催されたワールドマラソンメジャーズ(6大大会)のニューヨークシティマラソンに合わせ、ロボットアームでの製造風景の展示も行ったという。
駅伝シーズンの「オン」着用にも期待
日本でのお披露目に合わせたトークイベントには、本国スイスのイノベーション テクノロジー&リサーチチームを統括するニルス・アルトロッゲ(Nils Altrogge)氏がオンラインで参加。「LightSpray」の5年間の開発経緯や、“クラウドブーム ストライク LS”を着用したヘレン・オビリ(Hellen Obiri)選手のパリ五輪女子マラソンでの銅メダルといった実績を紹介すると共に、「将来的にはトップランナーだけでなく、市民ランナーにも使ってもらえるシューズにしていきたい」「『LightSpray』技術をシューズ製造だけでなく、異分野にも生かして創造的な大変化をもたらしたい」と語った。
10月14日に出雲駅伝、11月3日に全日本大学駅伝が行われ、今年も駅伝シーズンが本格化している。最も話題となる1月2、3日の箱根駅伝では、「オン」は2024年は出場全230選手のうち3人が着用していた(23年は着用者なし)という報道がある。イベントでは、今後の駅伝での選手の「オン」着用可能性にも話が及んだ。