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ゴールドウイン24年4〜9月期、「ザ・ノース・フェイス」訪日客けん引 韓国事業も利益押し上げ

ゴールドウインの2024年4〜9月期連結業績は、売上高が前年同期比4.4%増の533億円、純利益が同7.4%増の78億円だった。主力の「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」で、訪日客による売り上げが好調。持分法適用会社による韓国での「ザ・ノース・フェイス」販売も引き続き好調で利益を押し上げた。

売上高、経常利益、純利益で同期間として過去最高を更新した。円安・原料高、気候変動による春物の値引きなどで、売上総利益率は前年同期から0.9ポイント下落、販管費上昇もあり営業利益段階では同14.1%減の52億円だったが、韓国の好調が経常利益、純利益の増益に寄与した。

訪日客の客単価は「国内客の1.6〜1.7倍」(渡辺貴生社長)といい、「『ザ・ノース・フェイス』の原宿の店舗では売上高に占める訪日客のシェアが50%を超える」。ほか、福岡、大阪などの店舗も訪日客からの引き合いが高く、国内の同社の直営全店にならすと訪日客売上比率は23.3%と、前年同期に比べ6.1ポイント高まった。特にファッションアイテムへの支持が厚い訪日客に向けて、下期も「ファッションブランドとのコラボレーションなどを強化していく」。

厳しい残暑もあり、9月末時点の在庫は前年同期に対し12%増と直近3年間で最も高い水準となっているが、「訪日客の多様なニーズに対応するために戦略的に在庫を厚くしている」と強気。「ザ・ノース・フェイス」では“ヌプシジャケット”を中心に、「ダウン衣料が過去2〜3年、販促せずともブーム的に売れたが、今季はそうした定番品のよさを伝える新たな販促・コミュニケーションに注力し、消化促進に努める」(森光取締役専務執行役員)。同時に、ダウンに代わって薄い中綿アウターや重ね着によって季節を通して着られるアイテムなども増やしており、防寒衣料に依存しすぎないブランド運営を進める。

中期計画で最重要課題と位置付けるオリジナルブランド「ゴールドウイン(GOLDWIN)」では、8月に中国・成都、9月に上海に出店。特に上海店は、開業以来「計画を大きく上回る売り上げ」(渡辺社長)といい、グローバル一番店の北京店(21年出店)を単月売り上げで既に抜いたという。25年3月期末までに杭州、南京にも出店する。アウトドアスポーツ市場振興を中国政府が打ち出していることを追い風に、「今後も年間4〜5店ペースでの出店を続け、“プレミアムスポーツブランド”として確立する」。また11月8〜24日には、韓国ソウル・聖水洞でポップアップストアを開き、25年以降の韓国初の常設店開業につなげる考え。

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