“編み物王子”の愛称で親しまれているトム・デイリー(Tom Daley)は、世界初の展覧会“メード ウィズ ラブ バイ トム・デイリー(Made with Love by Tom Daley)”を11月8〜25日、渋谷パルコで開催している。入場料は1000円で、デイリー本人によるワークショップの実施やオリジナルアイテムの販売、ノベルティーのプレゼントなどを行う。
デイリーは1994年生まれの元イギリス男子飛込競技選手であり、2020年の東京オリンピックで金メダルを、24年のパリオリンピックで銀メダルを取るなどして計5つものメダルを獲得した。東京オリンピック競技会場のプールサイドでニットを編む姿が注目され、日本で“編み物王子”として話題になった。
今回は、そんな彼が表現する展覧会を体験してきたのでリポートする。
キュートなデイリーが表現する編み物の旅
まずは、デイリーが手掛けるブランドネーム「MADE WITH LOVE」のオブジェがお出迎え。その横には、プールサイドで編み物をするデイリーの大きな写真と、24年8月のパリオリンピックをテーマにしたセーターも展示されている。
ブースは大きく分けて3つ。最初に飛び込んだ編み物コミュニティーをイメージしたカラフルな空間、コロナ禍の不安な日々を表現した空間、競技場の飛び込み台を模した空間だ。デイリーが歩んできた編み物の旅を表現している。
会場内には、デイリーお気に入りのニット作品20点が散りばめられており、インスタグラムで制作過程を発信していたものも並ぶ。一つとして同じものはなく、編み物の魅力や彼の愛情がギュッと詰まっている。また、ニット作品以外の上から垂れ下がっている装飾は、村上亮太「ピリングス(PILLINGS)」デザイナーが手掛けたという。
記者が特に気に入ったのはハートのカーディガンで、デイリーの愛情深くキュートな人柄がにじみ出ている作品だ。ボーダーやブロックチェックなどのさまざまな柄を組み合わせた手編みならではのデザインで、垂れている毛糸がアクセントになっている。これを羽織るだけでハッピーな気持ちになれそう。
目玉は東京オリンピックのカーディガンとデイリー持参のメダル
目玉は、東京オリンピックの競技会場で制作していたカーディガン。胸元のゆるっとした「東京」の漢字に愛おしさを感じる。さらに、トルソーには本人が獲得したオリンピックメダルが5つも!本物のメダルはなかなか見ることができないので、これには記者もテンション爆上がり。時間制限がある中でも、じっくりと鑑賞してしまった。
デイリーはこの作品について「僕の編み物ライフの原点であり、一番のお気に入りだ」と話し、プールに飛び込む茶目っけたっぷりのポーズと、満面の笑みでフォトセッションに応じてくれた。また、この日着用している赤色のニットは、日本に来るまでの飛行機の中で編んだものだという。
受注販売のボーダーニットも展示
物販コーナーでは、トートバッグ(2500円)や巾着袋(1200円)、コンパクトミラー(1000円)などのオリジナルグッズを販売する。中でも競技会場で編み物をするデイリーの名シーンが印刷されたキーホルダー(1000円)は、ファンにはたまらないだろう。レジ横には、渋谷パルコのオンラインストアで受注販売をするデイリーのニット作品のレプリカ品(フリーサイズ、2万8000円)も展示されている。
イベント概要
▪️“メード ウィズ ラブ バイ トム・デイリー(Made with Love by Tom Daley)”
日程:11月8〜25日
時間:11:00〜21:00(最終入場:20:30)
場所:渋谷パルコ 4階 パルコミュージアム東京
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1
入場料:1000円