ファッション

「ユニクロ」と「ルメール」コラボは16年春夏が買い納め 発展的解消か

 「ユニクロ(UNIQLO)」が2015年秋冬から発売した「ルメール(LEMAIRE)」との協業ライン「ユニクロアンドルメール(UNIQLO AND LEMAIRE)」の販売を16年春夏シーズンで終了する。2シーズン目にしてラストコレクションは、3月4日に発売する。世界17カ国・地域と、ユニクロオンラインストアで販売。国内では全シーズンの2倍となる73店舗でフルコレクションを扱う。

 「ユニクロアンドルメール」は、リラックス感がある中でも構築的なフォームを追求しており、4〜6回のフィッティング・修正を行うなど、リーズナブルながらもラグジュアリーな工程でモノ作りを行ってきていた。販売は好調で、コラボアイテムとしては珍しく、追加生産なども行ったりもしていた。ユニクロ執行役員R&D統括責任者は「確かに秋冬、非常に支持があって、想定以上の成功だった。日本だけでなく、基本的には世界的に大成功だった。春夏も期待しているが、あえて中止するのは、われわれは常に新しい提案をしていかないと。次の新しい形に向けて準備をしている。3〜4月には発表できると思う」と話す。

 「ルメール」とのコラボで学んだことは、「今春夏コレクションもパリで4回、東京で2回の6回フィッティングしている。ユニクロスタッフが、デザイナーからパタンナーまで10人ぐらい関わっており、ルーズなものを構築的に作るといった、服作りの根本を学んだ。われわれの財産になったと思っている」と話す。秋冬で売れたものは「なんといってもニット。セーターはかなり好調だった。メンズも想定以上だった。。ウィメンズ寄り(のコレクション・テイスト)かと思ったが、女性のお客さまがメンズを購入されたという現象もある。自分も考えた以上に売れた。また、ボトムスも良かった。まんべんなく売れた」と話す。

 今回のコラボでは、過去のコラボに比べて、「客層が広かった」ことが大きかったと振り返る。「ファッションをご存知の方、好きな方以外でも、入りやすかった。基本的にはエブリデイなので。買って大事にとっておくのではない。デザイナーによるものだが、毎日、実用的に着られるものを(コンセプトとして)提供したため、明らかに客層が今までのコラボレーションの中で幅広かった」。

 気になるのは、次の新しい形とは何か!?ということだ。「ルメール」はクリストフ・ルメールとサラ-リン・トランがデザイン・デュオとして手掛けているが、想定以上の成果を残したルメールについては、これまでも「ユニクロ」のクリエイティブ・ディレクター候補に上っていた。「フィロソフィーが合致した」と証明されたため、それが実現する可能性もある。また、女性がメンズを買うという「ノージェンダー」「ジェンダーレス」の購買傾向も顕著だったため、「ユニクロ」のジェンダーレス・コレクションなどを発売することも想定される。

UNIQLO x ファッションの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

メンズ32ブランドの猛暑に負けない推しスタイル 2025年春夏メンズ・リアルトレンド

「WWDJAPAN」12月16日号は、2025年春夏シーズンのメンズ・リアルトレンドを特集します。近年は異常な暑さが続いており、今年の夏は観測史上最も暑い夏になりました。ファッション界への影響も大きく、春夏シーズンはいかに清涼感のあるスタイルを提案するかが大切になります。そこで、セレクト各社やアパレルメーカーの展示会取材、アンケートを通して全32ブランドの推しのスタイルを調査し、メンズのリアルな傾…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。