PROFILE: 小嶋陽菜/heart relation代表取締役CCO
タレントとしてだけでなく、社長としても活躍する小嶋陽菜は10月28日、写真集「かもしれない」(宝島社、3080円)を出版した。AKB48時代の写真集「どうする?」(宝島社)に続く2作品目となり、今回の写真集がラストになる“かもしれない”そうだ。
小嶋は現在タレントとして活動する一方で、ライフスタイルブランド「ハーリップトゥ(HER LIP TO)」のプロデューサー兼heart relationを経営する社長としても注目されており、2024年8月、yutori(東京、片石貴展社長)との資本提携を発表したことは記憶に新しい。今回は、そんな彼女が写真集の見どころやこだわり、“元祖マシュマロボディ”の体作り、社長業の今後などについて聞いた。
キャッチコピーは
“社長、ときどきマシュマロボディ”
WWD:まずは写真集「かもしれない」の見どころを教えてください。
小嶋陽菜(以下、小嶋):約10年ぶりの写真集となるので、最近は会社の社長というイメージが強いと思うんですけど、こういったグラビアの姿は久しぶりにお披露目します。私にとって写真集の発売は、ファンサービスなんです。10年前はアイドル、今は社長。年齢的にも、立場的にもまた当時とは違った自分が出せているかなと思いますね。
WWD:写真集のタイトル「かもしれない」はどのように決めたのか。
小嶋:「かもしれない」は写真集の撮影中にスタッフみんなでよく使っていた言葉で、まさか本当にこのタイトルになるとは思っていなかった。「どうかしてる」という案も出てきたけど、前作のタイトルが「どうする?」だったので、今回もその先を想像させるような言い切らないタイトルが良いんじゃないかということで、「かもしれない」に決まりました。表紙の写真も自分の案が採用されました。
WWD:帯に書いてある“社長、ときどきマシュマロボディ”というキャッチコピーがすてきです。
小嶋:私もこのフレーズがお気に入りで、社長である私じゃないと記せない、とってもうれしいキャッチコピーを付けてもらいました。
WWD:衣装の選定はどのように関わったのか。
小嶋:ほとんどお任せで、衣装の打ち合わせも参加しませんでした。「ハーリップトゥ」の事業に関しては全て私が管理しているんですけど、この写真集は前作とほぼ同じメンバーで撮影に臨んだので、信頼できるスタッフさんばかりでした。だから、「今の私を自由に料理してください!」みたいな気持ちでお願いしました。
WWD:自身の私物もいくつか持参したと聞いている。
小嶋:ランジェリーを集めるのが好きで、少し変わったデザインや海外のかわいらしいものがあったらよく購入しているのですが、家にどうしたらいいか分からないアイテムがたくさんあるので一部持って行ったんです。スタイリストさんとその場で相談して、ロケーションに合うランジェリーを選んで撮影してもらいました。
あとは、ピンクのチュールのミニワンピースも持参しました。かわいいんだけど、どこに着て行けばいいのか分からないデザインで、ずっとクローゼットに眠っていたんです。この撮影で使ってもらえることになって、この子(服)も喜んでいると思います(笑)。
WWD:撮影はスペインで、3日間にわたり行ったそう。かなりハードな日々が続いたとか。
小嶋:私、人一倍体力があるんです。「ハーリップトゥ」の撮影は自分でディレクションからモデルまで担当し、1日に30カット撮ったりするのですが、今回もそのノリで臨んだらさすがにスタッフのみんなは疲れていましたね(笑)。私はできれば朝から夜までずっと撮ってほしいくらい、写真を撮られるのが好きなんですけど(笑)。
WWD:どんな人に読んでもらいたい?
小嶋:男性はもちろん、女性にもぜひ読んでもらいたい。ファッションやヘアメイク、スペインの美しい景色、おしゃれで“映える”写真の構図など、いろいろな角度からこの写真集を楽しんでもらいたいですね。
頼れる時短スキンケアアイテム2品を紹介
WWD:撮影前の体作りはどのくらい追い込んだ?
小嶋:普段は仕事で忙しいので何もしていなかったんですけど、撮影開始1カ月前は週4回ジムに、週2回エステに通ったりしました。また、食事制限は撮影の2週間ほど前に開始して、夜は豆腐に納豆とキムチをかけたものを食べていました。最近はそんなダイエットのお供になるおいしい納豆を探すのにハマっていて、山形の「塩納豆」という商品があるのですが、これが本当においしいんです!
WWD:疲れた日は暴飲暴食したくなりませんか?
小嶋:頭をよく使った日は、めちゃくちゃラーメンが食べたくなります(笑)。仕事中に口寂しくなったときは、コーヒーやプーアール茶を大きな水筒に入れて飲んで、空腹を紛らわしています。
WWD:帰宅が遅くなると、ケアに時間をかけられない日もあるのでは。
小嶋:少しでも早く体をゆっくり休ませることを優先して、ボディーケアやスキンケアをオールインワンアイテムで済ませたり、本当に疲れた日はお風呂に入らず寝てしまう日もあります……。
WWD:美容に対してストイックなイメージがあったので、少し親近感が湧きました(笑)。そんな小嶋さんの頼れる時短スキンケアアイテムは?
小嶋:何もやる気が起きない日や美容のモチベーションが上がらない日の頼れるアイテムは、「コスメデコルテ(DECORTE)」が9月に発売した“薬用 マイクロバーム ローション”です。私はミストタイプを愛用しているのですが、顔にも体にも使えて、1本で化粧水とクリームの2役を担ってくれるんです。
あとは、同じブランドの“リポソーム アドバンスト リペアクリーム”を信頼しています。“3時間多く眠ったような肌へ”とうたっているフェイスクリームで、睡眠不足の翌日でも肌の調子が良いんです。新作のクリームはどんどん登場していますが、これはもう5回くらいリピートしています。
WWD:“マシュマロボディ”の秘訣は?
小嶋:これといってないのですが……豆乳をよく飲むことかな。エストロゲン(女性ホルモン)を増やすことは、女性らしい体作りに深く関わっているとよく聞くので。あずき豆乳が好きで、ラフォーレ原宿と吉祥寺にある豆乳専門店「豆漿日和(どうじゃんびより)」のドリンクがめっちゃおいしいんです!そして、とにかく水分をしっかりと取ること。外側からも内側からも保湿することを心掛けると、水分が満たされているような艶肌に整う気がします。
yutoriとの協業でheart relationはどう変わる?
WWD:ここからは社長業について少し教えてください。スタッフとのコミュニケーションはどのように取っているか。
小嶋:私が直接指導する場面は最近あまりない分、憧れられる存在でいるというのは常日頃意識しています。社長として、仕事面でも、ビジュアル面でも「すてきだな」と思ってもらえるように努力しています。
WWD:フレグランスの新商品発表会に行った際、スタッフ全員で服装からヘアメイク、たたずまいまで「ハーリップトゥ」の世界観を体現していた。
小嶋:そう言ってもらえてうれしい。私は約19年間、表舞台に立ってきた人間なので“魅せ方”にはかなりこだわりを持っています。その一環として個人面談を定期的に行い、スタッフ一人ひとりに合ったアドバイスをしています。
WWD:自身のメンタルケアは?
小嶋:普段からあまり感情の波がないんですよね。元アイドルが社長って、周囲からするとちょっと不安に思う人もいると思うので、ネガティブな姿は見せたくないし、自分がブレてはいけないと思っています。
WWD:yutoriと協業することが決まり、heart relationは今後どう変わっていくのか。
小嶋:yutoriが「自由にしてください」というスタンスなので、今のところすぐに何かしようとは思っていないです。片石社長と「一緒にブランドを作ったりするのも面白いね」という話をしたりしますが、きっとまだ先の話になるかな。
WWD:個人目標は?
小嶋:自分が面白いと思ったことを積極的に取り入れつつ、みんなが驚くような意外性のある仕事をしたいです。また、今までは自分軸で動いてきましたが、これからは下の世代やスタートアップの企業などを応援することもしていきたい。培ってきた自分の経験を、どこかで生かせたらいいなとは思っています。