大手メディアが事業や取り扱う分野を広げる一方で、特定のジャンルに焦点を当て、深く掘り下げたコンテンツを作り続ける新興メディアもある。紙面、ウェブ、動画と発信スタイルはさまざまだが、「コレについて発信したい」という作り手の偏愛は、メディアに自然と個性を宿す。これからの飛躍が楽しみな5媒体を紹介する。(この記事は「WWDJAPAN」2024年11月25日号からの抜粋です)
3. reShine
リシャイン
“アラカン”女性の再スタートを応援
小学館が6月に創刊した「リシャイン(reShine)」のネーミングの由来は、“再び輝く”を意味する造語だ。同誌は60代前後の“アラカン”女性向けの雑誌で、“再び自分らしい人生を送るための生活のヒント”を年に2〜3回刊行のペースで届ける。矢島礼子編集長は、「60代は、子育てや仕事がひと段落し、もう一度自分に時間を投資できるようになる時期。20代の頃のようにファッション雑誌をめくって心をときめかせる時間を取り戻せるのではないか」と話す。
コンテンツディレクターには、「レイ(Ray)」や「ミーナ(mina)」「ジンジャー(GINGER)」で編集長を歴任し、現在はフリーランスのメディアディレクターの片山裕美を起用した。現在のアラカン女性はバブルを経験しており、自分に投資する楽しさを知っているはず―。そう分析し、ターゲットと同年代で、女性誌で腕を磨いた片山に紙面作りを託した。落ちついたムードになりがちなシニア誌の印象を変えようと、良い意味でミーハー感をもたせる。創刊号のカバーには高嶋ちさ子を、12月に発売する冬号では飯島直子を起用している。
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