仏発のスニーカーブランド「ヴェジャ(VEJA)」は11月29日と30日の2日間で「リペアフライデー」と名打った修繕イベントをパリ本社で開催する。誰でも無料で参加可能で、靴や家具、電子機器などを持ち込んで修理を依頼できる。
同ブランドはサステナビリティと透明性への徹底したこだわりで知られており、2018年には、環境や社会に配慮した経営を行う企業であることを示す認証「Bコープ」も取得している。スニーカーを使い捨てるのではなく、修繕しながら大切に履き続けるカルチャーを社会に醸成するため、20年以降リペアサービスに本腰を入れてきた。自社ブランドだけでなく他ブランドの靴も受け入れる点が注目され、これまで3万5000足を修理している。
今回の「リペアフライデー」は、米発祥のセールイベント「ブラックフライデー」を“祝わない”ためのアンチテーゼとして企画したもの。「ヴェジャ」は17年以降、「ブラックフライデー」への不参加を表明してきた。
「ヴェジャ」以外に「リペアフライデー」に出展するのは、スイスの家具メーカー「ヴィトラ(VITRA)」、オランダを拠点に活動する「リペアカフェ(REPAIR CAFE)」、パリの自転車修繕店「シクロケア(CYCLOCARE)」、人道的なファッションシステムの構築を目指すイニシアチブ「アンチファッションプロジェクト(ANTI_FASHION PROJECT)」、パリ発のバッグブランド「オーレリー シャデイン(AURELIE CHADAINE)」、パリの修繕ショップ「ア ラ ヴィル ア ラ モンターニュ(A LA VILLE, A LA MONTAGNE)」の6つ。チェアや自転車、革製品、衣類などの補修を行うほか、ヘアドライアーやケトル、電子レンジ、電話など小型電子機器の修理、修理や手縫いに関するワークショップといった企画をそろえている。