オンワードホールディングスは、回収した自社製品の服から作ったリサイクル毛布4000枚を中央アジアのタジキスタンの貧困世帯に寄贈した。日本赤十字社の協力のもと、洪水など自然災害の被害を受けた家庭、女性が唯一の稼ぎ手である家庭、多くの子供や高齢者を抱える家庭などに配布した。
11月27日に山岳地帯にあるラシュト地区で、オンワードの担当社員が現地の人たちに毛布を直接手渡す寄贈式を行った。毛布を受け取ったイスカンダロワさんは「私たち家族は5枚の毛布をいただきました。これからとても寒くなるので、2枚は床に敷き、3枚は寝具として厳しい冬に役立てます」と話した。
タジキスタンは貧困率が高く、社会インフラの整備も遅れている。国土の9割以上が山岳地帯のため冬の寒さは厳しい。しかも地震や洪水、雪崩などの自然災害も多く、苦しい生活を余儀なくされている家庭が少なくない。
オンワードホールディングスは回収した服を社会に役立てる「オンワード・グリーン・キャンペーン」に2009年から取り組んでいる。これまでに累計で約160万人の消費者から約830万点の衣料品を回収した。状態の良い服は直営のリユースショップで販売し、それ以外のものは固形燃料、軍手、毛布などにリサイクルする。毛布はこれまでバングラデシュ、カザフスタン、モンゴル、ネパールなどの生活困窮者や難民キャンプ、被災地などに寄贈してきた。今回のタジキスタンを含めて寄贈した毛布は累計4万5500枚に上る。