「キャラクター的な親しみやすさを持ちながら、人としての内面性があり、リアルタイムなコミュニケーションができる」――それが、VTuberの最大の特徴だ。人気VTuberグループ「にじさんじ」を擁するANYCOLORの鈴木貴都取締役執行役員に、VTuberの強みと海外展開、今後の可能性について聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2024年12月9日号からの抜粋です)
「キャラクター要素があるからゲーム内に実装されることもできるし、タレント要素があるからライブを開催したり、テレビ番組に出たりもできる。両方できるのが、VTuberの魅力であり、強みだ」とANYCOLORの鈴木貴都取締役執行役員。2019年に入社し、にじさんじの事業サイドを統括する。
にじさんじは老若男女、さまざまなタレントが集まっているのが特徴だ。「イケメン・イケジョばかりでなく、兼業農家のおじさんやピエロ、悪魔、犬までいる。他業種とコラボをする際にも幅広く対応できるし、タレント同士の組み合わせで、多様な切り口も提案できる。VTuberがいろいろなことの入り口になればうれしいし、さまざまな業界や文化が混ざるところとして機能したい」。
これまで特に注力してきたのは、「VTuberが現実にこの姿で存在している」というブランディングだ。「スマホの画面の中だけでなく、いかに現実世界の風景の中に存在させていくかは、常に意識している」。
その一例が、22年2月に渋谷駅構内に掲出したにじさんじ4周年記念広告。コンコース壁のLEDパネルに等身大のVTuberが歩く様子を映した。「駅構内を歩いている人と同じように、存在しているということを表現した。警備員を増やさなければならないほど、ファンが集って喜んでくれた」。
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