「装飾よりもプロポーションとカッティングにフォーカスした」とドナテラ・ヴェルサーチが言うように、ボディコンシャスなドレスは、正確なカッティングにより身体に吸いつくようにぴったりとしたシルエットでセクシーだ。服に動きを与えるのは、アシンメトリーな裾のカッティングで歩くたびに裾が大きく揺れる。
異なる生地や色の切り替えによるコントラストもポイント。シルクサテンとウールなどテンションの異なる生地を使ってもぴったりとしたシルエットは変わらずで、アトリエにおける凄腕パタンナーの存在を感じさせる。カッティングの美しさはブーツカットパンツのシルエットにも見て取れる。ヒップや太もものラインは寸分のゆとりもなくぴったりと、そして裾に向かってわずかに広がるシルエットは脚長効果が抜群だ。もちろんここまでシャープだと、着る側も身体を鍛え、シャープなラインをキープする必要はありそうだが。
服を飾るのは、肩章や金ボタン、弾丸ベルト風ネックレスなどのミリタリーディテールやアクセサリーでシンプルな服に強さを添えている。
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