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カプリ、傘下の「ヴェルサーチェ」と「ジミー チュウ」の売却を本格的に検討か

マイケル・コース(MICHAEL KORS)」を擁するカプリ ホールディングス(CAPRI HOLDINGS以下、カプリ)は、同じく傘下に持つ「ヴェルサーチェ(VERSACE)」と「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」の売却を本格的に検討しているようだ。情報筋によれば、カプリは英投資銀行バークレイズ(BARCLAYS)と提携し、機密情報の整理など買い手候補を探すための準備を始めたという。

カプリは2023年8月、「コーチ(COACH)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「スチュアート・ワイツマン(STUART WEITZMAN)」を傘下に持つタペストリー(TAPESTRY)に85億ドル(約1兆3000億円)で事業を売却することに合意した。しかし、両社が保有するブランド間の競争がなくなることで独占状態になるとし、米連邦取引委員会(FTC)は本件を停止する仮処分を求めて4月に提訴。10月に米連邦地方裁判所がFTCの申し立てを認める判決を下したことから、11月に両社は買収契約を双方の合意の上で正式に解消している。

カプリは2022年にも両ブランド売却を検討

近年、カプリは業績が悪化していたが、買収が成立した暁には、タペストリーが「コーチ」を復活させたノウハウを用いて、ビジネスが低迷している「マイケル・コース」を立て直すことが期待されていた。しかし、これが白紙となったことから、カプリは主力の「マイケル・コース」の業績回復に注力するため、ほかの2ブランドを売却するのではないかとの憶測が広まっていた。なお、22年にもカプリは事業全体もしくは「ヴェルサーチェ」と「ジミー チュウ」の売却についてバークレイズに相談している。その際は少数の買い手候補から接触があったものの、タペストリーによる買収が具体的に進み始めた段階で断ったという。

前述の情報筋によれば、今回の買い手候補探しは始まったばかりで、両ブランドを同じ買い手に、もしくはそれぞれ異なる買い手に売却するのかなどは決まっておらず、最終的にいずれも売却しない可能性もあるという。

本件に関して、カプリおよびバークレイズからのコメントは得られなかった。

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