ギンザシックス(GINZA SIX)は12月8日、会員制ラウンジ「ラウンジシックス(LOUNGE SIX)」で、「ラウンジシックスクリスマス2024(LOUNGE SIX XMAS 2024)」を開催した。抽選に当選した45組90人のVIP会員を迎え、food creationを主宰するアーティストの諏訪綾子が、食とアートによる没入体験を発表した。
諏訪は、金沢美術工芸大学卒業後、2006年からfood creationとして、特定のコンセプトを「食」で伝える活動を開始。国内外の美術館やギャラリーでの作品展覧会、パフォーマンス、企業や自治体とのコラボレーションを通じて、食にまつわる体験のデザイン・表現活動を行っている。食をアートの領域へと昇華させ、感情や記憶、気配、情景などを「あじわい」として表現し、新たな食の価値を追求している。
諏訪は今回、ギンザシックスにちなんで“Taste of SIX Senses”と題し、6つの感覚とインスピレーションの世界を創造した。ベルリン在住のアーティスト・三家俊彦によるクリスマス期間限定のアルミホイルを用いた彫刻作品がきらめく荘厳なラウンジ空間で、現代音楽・ジャズ・コントラバス奏者である鳥越啓介による生演奏を背景に、風、木、光、土、水、火をテーマにした6品のテイストを披露した。おりんの音が響き渡るとともに、諏訪によるストーリーテリングが始まり、あじわう作品がサーブされる。自然からのインスピレーションをあじわうような食体験は、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、そして心の深奥に響く第六感に至るまで、参加者の感覚を研ぎ澄ませていった。
例えば、“風”をテーマにした一皿では、目の前で揺らめく煙が、まるで軽やかな風が頬をなでる感覚を想起させ、繊細な食感が口の中に広がる。“木”をテーマにしたテイストでは、深い森の中を歩いているような感覚を呼び覚まし、クライマックスとなる“火”では、そのエネルギーを繊細な一皿に表現。それぞれのエレメントごとに新たな世界観を創り上げ、訪れる人々を感覚の旅へと誘った。
諏訪は次のように語る。「自然のエレメントは、誰にとってもそれぞれの記憶や体験に結びついていると思います。自然の中で育った方もいれば、都会育ちの方もいて、捉え方は100人いれば100通り。今回提供したのは、私自身がインスピレーションを受けた自然のエレメントです。皆さんの記憶を呼び起こしたり、新たなインスピレーションが浮かびあがる体験になれたらうれしいです」。
また、ラウンジシックスの担当者は、「ラウンジでくつろいでいただくことは、他の施設でも可能です。しかし、ギンザシックスが提供したいのは、アートの感覚や日常から少し逸脱した新しい価値観・体験。今後も非日常を体験いただけるイベントを開催していきたいと考えています」と語った。
ギンザシックス
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