近年、ヴィブラムソールの存在感が増している。「メレル(MERRELL)」「ダナー(DANNER)」のアウトドアスペックのシューズにはもちろん、「リーガル(REGAL)」などのクラシックシューズから「サカイ(SACAI)」「カラー(KOLOR)」といったデザイナーズブランドまでソールに採用する企業は幅広く、ヴィブラムジャパンは現在200社を超える企業と取引している。同社は、2022年からライフスタイル市場への訴求やコミュニケーションを強化し、約2年間で約40社との新たな取引がスタートしたという。(この記事は「WWDJAPAN」2024年12月16日号からの抜粋です)
同社の、日本におけるライフスタイル市場好調は、主に二つの要因が後押ししているだろう。一つが、昨今のメンズ市場の売れ筋として、「プラダ(PRADA)」「トッズ(TOD'S)」の厚底ローファーのように、ボリュームのあるソールでひねりを効かせた、クラシックなレザーシューズが台頭していること。もう一つが、アウトドアアイテムをストリートスタイルに取り入れた“ゴープコア”が代表するように、機能をファッションとして身に着ける感覚が浸透していることだ。防水透湿性素材「ゴアテックス(GORE-TEX)」がファッションとしても人気を博したように、プロテクティブなヴィブラムソールを街で身に着けるのが当たり前になっており、25年春夏の各社の打ち出しシューズにも、ヴィブラムソールを用いたシューズが多く見られた。
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