デフォルメした中綿コートからショーはスタート。Aラインの中綿コートは、袖も身頃も大きく、襟は一層極端にデフォルメされ、布団に包まれながら歩いているようだ。時にはAラインのコートのスカート部分はパニエを入れたように後ろへ大きく膨らむ。
ネイビーの無地に始まり、部分的に、時に全面に抽象画や劇画のコラージュや、鎖に絡まった巨大な百合や芍薬(しゃくやく)の花のヴィヴィドなプリントがのせられる。イラストはメンズコレクション同様、現代美術家・笹田靖人とのコラボレーションによるものだ。
笹田のヴィヴィドなヴィジュアルは、後半スーツやダボダボのオールインワン、飾りボタンのレザーのロングジャケット、巨大なミトンの装飾へと変化してゆく。最後には服全体に激しい色と柄が飛び散り、アヴァンギャルドなスタイルへ。レザーをキャンバスに手描きをしたものは迫力満点だ。
デフォルメした超ビッグサイズのネイビーのコートは、リブニットやパイル生地を絡めてバリエーションを展開。マスキュリンなレースアップのバイカラーシューズは数センチのヒールがついていつもよりもフェミニンだ。
【ヨウジヤマモト 2014-15年秋冬コレクション 全ルック】