経済産業省が主催する「みらいのファッション人材育成プログラム」は2025年1月17日には京都で、2月1日には東京でそれぞれ最終成果発表会開催する。
「みらいのファッション人材育成プログラム」は、次世代ファッションクリエイターの育成を目的に、経済産業省が主催する補助事業。2024年度から開始した本プログラムでは、これからのファッション産業を牽引する5組の事業者を公募により採択し、育成および事業化支援を行ってきた。
最終成果発表会では、プログラムに採択された5組の事業者(メタクロシス、ワコール、JR西日本SC開発、シンフラック、マイ スズキ)が、持続可能なサプライチェーンのアップデートにつながる事業創出に向けて進めてきた取り組みの成果を発表する。会場には、成果物やプロトタイプの展示エリアを設け、各事業者に直接コミュニケーションできる時間も用意する。
京都および東京で2回の開催を予定しており、発表する内容は同じ。東京開催ではオンライン配信も実施する。いずれも参加費無料。詳細・申込みは「みらいのファッション」で検索 。
多彩な参加クリエイター
メタクロシス
「デジタルマネキンAuinの開発」
3Dモデルの活用が広がるなか、3DCGの衣服を着用させ小売向けに活用できるマネキンの選択肢が少ない現状に対し、デジタルマネキン「Auin」を開発し、普及させることを目指す。「Auin」を用いた演出例の制作と発信や「Auin」を用いたデモアプリの作成、3Dプリントを活用したマネキン製作などに取り組む。
ワコール
「立体メルトブロー法による単一素材アイテムの展開」
これまでブラジャーのカップ部などに採用されていた立体物を直接的に作製する独自技法「立体メルトブロー法」を用いて、単一素材でジャケットやパンツ等のアイテムを作製する。将来的に他社と協力し、技術と社会課題解決の可能性を探ることを目指し事業を推進する。
JR西日本SC開発
「商業施設を起点としたサーキュラーエコノミーモデルの構築について」
衣料品廃棄物の削減に向けて、商業施設が回収拠点となり様々なステークホルダーと協業し、購買から回収・再活用までの一連の流れを設計する。回収した衣料品は複数の再活用のループを併用することでサーキュラーエコノミー型社会モデルを構築し、消費者・テナント事業者の意識を変え、社会課題の解決に取り組む。
シンフラックス(SYNFLUX)
「ゼロウェイストファッション事業におけるLCA評価導入調査事業」
ファッション産業の廃棄問題の解決に向け、シンフラックスの環境配慮事業にLCA評価手法(ライフサイクルアセスメント)を導入すること、及び得られた知見を日本国内のファッション事業従事者と共有することを目指す。具体的にはシンフラックスの提供する「Algorithmic Couture®※」の事業推進のため、環境配慮事業の効果を定量的に評価・改善する方法論として、LCA評価手法の確立と応用可能性の探求を進め、知見を共有するための会議を開催し、レポートを公開する。
※ファッションデザインの過程における廃棄を最小化するため、AI(人工知能)を活用した新しいパターンメイキングのシステム
マイスズキ(MAI SUZKI)
「伝統工藝『組子』×デジタルファブリケーションの融合による循環型・ウェアラブル新素地の開発」
伝統的な木工技術「組子」を3Dモデル化し、デジタルアーカイブすることにより技術を保存する。さらにデジタルファブリケーションを活用した新たな「組子」の製造方法を見出し、再構築可能で柔軟性のあるウェアラブル素地の開発を目指す。
■「みらいのファッション人材育成プログラム」最終成果発表会
京都開催
日時:2025年1月17日(金)10:00-14:30
場所:QUESTION 7階 Creative Commons
住所:京都市中京区河原町通御池下る下丸屋町
東京開催
日時:2025年2月1日(土)13:00-18:00
場所:東京大学 情報学環・福武ホール 地下2階 福武ラーニングシアター/福武ラーニングスタジオ
住所:東京都文京区本郷7丁目3 情報学環・福武ホール