「モスキーノ(MOSCHINO)」の2014年春夏コレクションは、ブランド設立30周年を祝う、特別なショーを披露した。招待状と一緒に届いたのは「For Fashion Victims Only」とプリントされたTシャツ。「モスキーノ」流のウィットに飛んだ遊びはそこから始まっていた。
真っ赤なカーテンが開くと中には大きなスクリーン。創業デザイナーで1994年に亡くなったフランコ・モスキーノのインタビュー映像が流れ、チャーミングに、時にアイロニーを交えてこちらに語りかけてくる。映像が終わると、黒人初のスーパーモデルと言われるパット・クリーブランドが、牛柄をプリントした真っ赤なアーカイブ・ドレスで踊りながら登場し、会場のボルテージを一気にあげた。
クリーブランドに加え、ヴィオレッタ・サンチェスなど4人の往年のトップモデルが着るアーカイブ・コレクションの後は、現デザイナーであるロッセラ・ヤルディーニによる2014年春夏コレクションがスタート。ローウェストドレス、ミリタリージャケット、スイムウエアなど象徴的なアイテムが次々登場する。テーラーリングをベースにしながら、ドット、ストライプ、ギンガムチェック、ティアード、チュールなど、これまたアイコニックなモチーフやディテールで服をハッピーかつキッチュに飾り、時にグッドガールがバッドガールの顔をのぞかせる。
途中からは、歌手のグロリア・ゲイナーが登場し、フランコ・モスキーノが好きだったという「I'm What I'm」を熱唱。モデルのアレック・ウェックが、「?」柄の総スパンコールドレスで登場した頃には観客は総立ちとなり、手をたたき踊りながらショーを一緒に盛り上げていた。
「ファッションは楽しい!アイロニーは人生のスパイス!」。そんな、フランコ・モスキーノのメッセージがメゾンに継承され、30周年を迎えたことを体感させられるコレクションとなった。
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【?モスキーノ 2014年春夏ミラノコレクション 全ルック】
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