第1回「東京ランウェイ・ミーツ・ニューヨーク」が2月19日(現地時間)、ニューヨーク・ファッション・ウイークのメイン会場、リンカーン・センターで行われた。参加したのは、「フィグ&ヴァイパー(FIG&VIPER)」とバーンデストジャパンリミテッドの「リッチミー・ニューヨーク(RICCIMIE NEW YORK)」「アウラ(AULA)」、フィルムの「ダブルスタンダードクロージング(DOUBLE STANDARD CLOTHING)」、「ハンアンスン(HAN AHN SOON)」「ドレスキャンプ(DRESSCAMP)」、初披露の「マスターマインド feat. エイガールズ(MASTERMIND feat. A-GIRLS)」の7ブランド(登場順)。約500人を収容できる会場には、世界から集まったメディアやバイヤーを中心とした業界関係者が来場した。
オープニングを飾った「フィグ&ヴァイパー」は、"Bling Bling(ブリング・ブリング)"をコンセプトにゴールドやホログラムなどの輝く素材を多用した1980年代ロックスタイル。東京の旬なストリートスタイルを見せつけた。次に登場した「リッチミー・ニューヨーク」は、NYデザイナーのニコール・ミラーとのコラボレーションラインを初披露。オレンジツイードのセットアップなど、日本のガーリースタイルとNYのクラシック感を融合させた。また、ハイプライスのバッグブランド「ラプリュム サマンサタバサ」とスタイリングしたスペシャルステージ「リッチミー プレミアサロン ウィズ ラプリュム サマンサタバサ(RICCIMIE PREMIERE SALON WITH LAPLUME SAMANTHA THAVASA)」も披露した。「アウラ」は、ヘリンボーンツイードのモッズコートやシルバーメタリックのスカート、サイドにフリンジをあしらったスエードパンツなどで存在感を出した。「ダブルスタンダードクロージング」は、カッティングがきれいなダブルフェイスのコートでスタート。徐々に、フェザーやファー、レザーなどの異素材をミックスしたスタイリングで、「ダブスタ」らしいフェミニンを追求した。
後半は、実力派のコレクションブランドが集結。「ハンアンスン」は、鮮やかな青が目を引くチェックをベースにした幾何学柄やモザイク、ストライプなどを1アイテムでミックスした。眩しいゴールドメタリックのスエットセットアップとペールピンクのファーコートの合わせは、会場のカメラフラッシュを多く浴びた。「ドレスキャンプ」は、ブラックフォーマルを着た貴婦人のようなクラシックなスタイルを見せたかと思うと、サイバーサングラスをかけたゴールドのフリンジやホログラムのペイズリー柄、水玉、レースなどのあらゆる素材をミックスしたフューチャリスティックなドレスに変化し、ブランドらしい独特なムードを漂わせた。注目の「マスターマインド feat. エイガールズ」は、メンズを合わせた最多の30体を披露。テキスタイルメーカー、エイガールズとのスピンオフラインは、ニットやジャージーといったカジュアルな素材を主に用いた新ラインで、「マスターマインド」をアイコンであるスカルは一切使っていない。序盤に見せたスクールユニフォームのようなタータンチェックのジャケットとプリーツスカートから、ワークパンツにヒントを得たようなモッズコートやロングスカートが並ぶ。メンズは、パーカとチェスターコートをあわせたストリートスタイルから、スーツまでを発表した。
本間正章「マスターマインド feat. エイガールズ」デザイナーは、「ニューヨーク・ファッション・ウイークに参加するのは初めて。ニューヨークは活気があるし、エネルギーを感じる。新しいラインを発表できる良い場所になった」と話した。植野有砂「フィグ&ヴァイパー」クリエイティブ・ディレクターは、「海外でショーをするのは初。いつもより、ランウエイで映えるようにキラキラする素材を多く盛り込んだ。ショーピースなので、自分の世界観を十分に落とし込めた。今回は複数のブランドと合同でできることに意味があると思っている。経験とノウハウをたくさん身に付けることができた」と語った。
「東京ランウエイ・ミーツ・ニューヨーク」には、ルミネとワコールが協賛しており、資生堂が特別協力、モロッカンオイルと瀧定大阪、近畿日本ツーリストがバックヤードスポンサー、NHK WORLDとcreemがメディアパートナーになっている。今後もニューヨーク・ファッション・ウイークでの開催も予定している。