2月22日に開催された「東京マラソン」の事前イベント「東京マラソンEXPO」(2月19〜21日、東京ビッグサイト)に、前年比107%の10万3330人が来場し、初の10万人を突破した。今回から西展示棟の2フロア構成となり、過去最大規模の114ブースが出展。春節の時期が重なることや、世界主要大会のマラソンシリーズ「ワールドマラソンメジャーズ」に昨年から加入し、海外ランナーの応募が過去最高の1万4000人以上となり、ランナー5000人以上がレースに参加した。「東京マラソンEXPO」においても欧米や中国など海外からの来場者が目立った。ランナー受付会場では、今年から5カ国語による多言語対応ボランティアを導入。英語や中国語、韓国語、ドイツ語、スペイン語を話せる人材を集め、学生やボランティアなど約250人をそろえていた。また、様々な抽選会やパフォーマンスを行うEXPOステージや、銀座の老舗洋食や深川めしといった東京の名物、大阪や広島のご当地飯を食べられるフードコーナーを新設するなど、ホスピタリティー面も充実させた。
各スポーツメーカーのブースも、昨年と比較して海外来場者に向けての対応力を強化。会場内のブースで最大面積の出店となった公式サプライヤーのアシックスは、物販におけるシューズの商品数を昨年と比較して1.5倍に増やしたほか、英語で会話できるスタッフを集めた。松下直樹アシックス マーケティング統括部長は「昨年から明らかに、アメリカやヨーロッパ、中国など、海外からの来場者が増えている。日本ではEXPOというと見本市の要素が強く、購入する商品も限定Tシャツといったお土産を買う来場者が圧倒的に多い。しかし海外からの来場者はシューズを1人で3〜4足をまとめて購入するなど、リテール的な役割も果たしている。実際に昨年のEXPOでは過去最高の売り上げを計上し、ニューヨークシティマラソンEXPOでは東京よりも大きく数字を伸ばしている。東京五輪まであと5年ということもあり、来年のEXPOではさらに海外客にフォーカスしたプロモーションや商品戦略を打っていく必要がある」と話した。