今、「インスタグラム」や「フェイスブック」といったSNSの中で、台湾のブロガーに注目が集まっている。スージー・バブルやタヴィ・ジェヴィンソンら、2000年代後半から10年代初頭に台頭した「システム構築も含め、自分で一からブログを作る」スタイルから、より手軽に始められる既存のSNS上のミニブログ形式で人気を集める"ネオ・ファッションブロガー"がここ1年で急増している。言葉がメインコンテンツの「ツイッター」ではなく、よりヴィジュアル性を打ち出しやすいデザインの「インスタグラム」や「フェイスブック」というのもファッションやビューティと相性の良さになっている。
今回は、そんなブロガーとして台湾で人気を集め、スタイリストとしても活躍しているジュディー・チュー(Judy Chou)に、彼女のスタイルや台湾のファッションシーンについて話を聞いた。スタイリストとしては秋元梢らのスタイリング、モデルとしては雑誌「アンアン(anan)」の昨年の台湾特集でレスリー・キーによる表紙に登場したほか、台湾のファッションテレビでホストを務めるなど、マルチな活動をしている。
現在、彼女の「インスタグラム」のフォロワーは2万5000人、「フェイスブック」のファンページは5万6000人を超えているが、「最初は『ブロガーになりたい』というより、純粋に自分のスタイルや好きなものを紹介していたら、大勢がフォローしてくれるようになった」。投稿は、自身のコーディネートや友人と撮った写真、日常の風景など、等身大だ。
日本でも仕事をする彼女は、大学生の時に初めて訪れた日本について、「さまざまなミックスカルチャーが確立されていることに興味を持った」。日頃から日本のストリートファッションを紹介しているウェブサイトをチェックし、ここ2年の間に20回ほど来日して、仕事やプライベートを満喫している。なかでも、原宿や渋谷、新宿に行くことが多く、「キタコレ」(東京・高円寺)がお気に入り。好きなブランドは、王道の「コム デ ギャルソン(COMME des GARCONS)」を始め、「アンリアレイジ(ANREALAGE)」、そして「ロギーケイ(Roggykei)」といったインデペンデントなブランドまで着目している。
台湾のファッションシーンについて、「さまざまなファッションスタイルがあるが、日本ほど一つひとつのジャンルが確立されていない。今、特に人気があるのは『エモダ(EMODA)』など、マークスタイラー系のガールズブランド。スタイルも雑誌「ヴィヴィ」に影響を受けている」。将来については、「インデペンデントなブランドを集めたセレクトショップを開きたい」と抱負を語った。彼女のほかにも「ジョイリッチ(JOYRICH)」の販売員でモデルとしても活躍するキャンディーも台湾出身で、「インスタグラム」で2万2000人、「フェイスブック」のファンページで1万7000人以上のフォロワーを集めている。今後も台湾のミニブログブームに注目だ。