"ボタニカル"がキーワードのひとつに浮上している今シーズンのミラノ。「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」の2014年春夏コレクションは、「水連」をテーマに、静かな庭園の情景をプリントやフォルムで描き、より上品にボタニカルを表現した。
グレーと相性の良い少しくすんだパステルカラーを使ったプリントは、どこかモネの絵画を思わせる自然な色合い。朝焼けのようなピンク・オレンジやトロピカルフラワーを思わせるカラーパレットのどこか一か所に黒を差し込むことで、優しいだけじゃないニュアンスを引き出している。
繊細な色彩を引き立てるのは、クチュール技によるカッティングとハイテクな素材使いだ。薄い生地を縫い合わせる代わりに熱処理でつなぐことでクリーンかつ、流れるようなラインを実現している。
花は、プリントだけではなく、プリーツやバイヤスを使って形づくるフォルムや、カットワークで象った花柄など、さまざまなテクニックを用いて繰り返し登場する。タックが入ったクロップドパンツは、裾をごく軽く絞り芯を入れることで花の蕾のようなシルエットを生んでいる。ボトムはパンツがメインで、ショートスカートの場合は、ごく薄い生地のレギンスを合わせて全体のトーンをまとめている。
【エンポリオ アルマーニ 2014年春夏ミラノコレクション 全ルック】