光ファイバー製の植物のような装飾を会場に敷き詰め、映画「風の谷のナウシカ」に登場する腐海のような演出と曲でショーを発表した「ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)」。「自然と人間」を大テーマに、"原宿ストリート"や"キモカワ""アニメ"などの要素や概念をミックスした。アニメTシャツにハート型の装飾を施したオーガンジーのブルソンやコルセットを合わせたり、パステルカラーのボクサーパンツにオーガンジーのフレアスカートを重ねたりするなど、シャーベットカラーでまとめたフェミニンで、過剰なレイヤードスタイルを提案。そこにかつて、ヤンキーの間で流行った犬モチーフのブランド「ガルフィー」を連想させる、骨を加えたビーグル犬のような刺繍を散りばめ、1980年代のエッセンスも盛り込んだ。
ウィメンズを中心に、メンズも2体登場。アニメTシャツに大きな襟をつけたトップスや、溶けたアイスクリームのような波打つ襟を施したトレンチコートなど、今季もここ数シーズン続く中性的な男性像を提案した。ショーの演出について、「否定も肯定もしていないが、原発や震災に影響を受け『風の谷のナウシカ』の世界観を取り入れた」とデザイナーの坂部三樹郎。さらに、「日本のストリートファッションは、シルエットがキレイじゃなかったり、ゴチャゴチャしていたりと海外から見ると極めて特殊。今では、郊外のショッピングセンターで販売している服もシンプルで万人ウケするモノばかりだけれど、昔売っていたヤンキーが着ていたような野暮ったい変なファッションの方が記憶に残っている。独自の進化をとげた文化をミックスして共有したいと思った」とコメントした。
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