ファッション

「グッチ」のフリーダ・ジャンニーニが仙台・荒浜を訪れ、「グッチ奨学生」の高校生と交流

 グッチ・ジャパンは26日、フィレンツェから来日した職人によるレザーグッズ製作のワークショップを夢メッセみやぎで開き、「ユネスコ協会就学支援奨学金ーグッチ奨学生」の制度を利用している高校生を招きワークショップを行った。ベテラン職人が「グッチ(GUCCI)」のレザーグッズ製作について型紙を使って解説した後、高校生は自分の手でバッグの製作に挑戦。後半は、「グッチ」のフリーダ・ジャンニーニ=クリエイティブ・ディレクターも参加し、高校生と交流した。

 「グッチ奨学生」は、ユネスコを通じて東日本大震災の被災地域の高校生を支援する返金不要の奨学金支援で、これまでに福島県、岩手県、宮城県に住む96人の高校生を支援してきた。

 同日午前、フリーダはパトリツィオ・ディ・マルコ=グッチCEOとともに東北・仙台の被災地を訪れている。仙台で最も被害の大きかった荒浜地区を訪れ、仙台市役所の担当者の案内のもと、被災したままの姿を残す荒浜小学校や慰霊碑などを訪ねた。

 ワークショップ後の会見でフリーダは「ニュースなどで被災地の状況は知っていたが、実際に目にして多くの方が亡くなった事実について深く考えさせられた。多くの人にリーチできるラグジュアリー・ブランドだからできる支援や伝えられることがある。ファッションのデザインは夢をデザインすることであり夢を作ること。ワークショップに参加した高校生には作ることを楽しみ、思い出を作ってほしい」と語った。また、ディマルコCEOは、チャリティーの中でも子どもや女性を対象とした活動をメインにしていることについて「教育や文化は子供たちの未来を作る。『グッチ』の伝統的なモノ作りに体験することがその一助になれば」と語った。

 グッチ・ジャパンは、震災直後に赤十字を通じて2億円以上の寄付を行ったほか、チャリティーグッズの販売など継続した支援を行っている。2011年11月には「ユネスコ協定就学支援奨学金」への寄付を開始。12年には歌舞伎役者・中村吉右衛門との共催でガラパーティを開き、一夜で約4000万円の寄付を集めた。今年は、日本上陸50周年を記念してカプセルコレクションの売り上げ2500万円を全額寄付。これにより奨学金支援の総額は1億円を超えている。

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