「ラルフ ローレン」は昨年の全米オープンテニス大会で披露したスマートウエア"ポロテック"を8月27日、米国で発売する。"ポロテック"はポロシャツに最新技術を使用したメンズの"スマートシャツ"であり、付属のフィットネスアプリと連動する。カナダのスマートウエアメーカー、オムシグナルと提携して制作した。価格は295ドル(約3万5600円)で、米国の公式サイトおよび店舗で発売する。
2年の開発期間を経て完成した同シャツは、胸部を囲むように生地にシルバーファイバーを織り込ませ、"ブラックボックス"と呼ばれる装置につながっている。"ブラックボックス"は着用している人の心拍数や呼吸速度、ストレスレベル、消費カロリーなどを測定する。さらに、それらの情報はアイフォンやアイウオッチなどの端末に送ることが可能だ。
付属のアプリは3種類のワークアウトを提供し、ユーザーの身長や体重といった個人情報を記録する。それらの情報を元に、運動強度等を変えながら、最適なワークアウトの組み合わせを提案してくれる。ワークアウトの組み合わせは1万通りを超える。また、リストバンドやウオッチ型ウエアラブルテクノロジーとは違い、テクノロジーをシャツに織り込ませることによってユーザーの運動の邪魔にならないのも大きな特徴だ。シャツは水洗いが可能で、自然乾燥もできる。今回発売したシャツはブラックをベースに、イエローのポロマークとシンプルなデザインになっている。
「ラルフ ローレン」は"ポロテック"をメーンアイテムに、スポーツに特化したコレクション「ポロ スポーツ」コレクションをローンチする他、現在調整中のウィメンズのスマートシャツの販売も予定している。デイヴィッド・ローレン=ラルフ ローレン グローバル アドバタイジング・マーケティング&コーポレート コミュニケーションズ エグゼクティブ バイス プレジデントは「今後これらの技術はポロシャツやパンツ、スカート、スーツなど、『ラルフ ローレン』の全ての商品カテゴリーに適用する。アップルウオッチはテクノロジーをスポーツ分野を越えてより広く拡大させたが、われわれはさらに大きなライフスタイル分野に広めたい」と語った。スポーツ以外のライフスタイルとは具体的に、たとえば子供の熱を測ったり、大勢の前でスピーチをする際のストレスレベルを計測するなどの例を挙げた。