石破茂・地方創生担当大臣は今日9日、鳥取発の高級バッグブランド「バルコス ジェイライン」の視察のため、伊勢丹新宿店本館1階のハンドバッグ売り場を訪れた。同ブランドは2013年、「新ジャパンラグジュアリーの創造」を目指し、鳥取・倉吉の中小企業であるバルコスと三越伊勢丹との共同開発によりスタートしたブランド。地方創生の重要な事案の一つとして、今回の視察が決まったという。
石破大臣は、ブランドのプロモーションスペースで実際に商品を手に取りながら、山本敬バルコス社長と同社の職人から生産背景や日本の技術に関する説明を受けた後、別室で山本社長と大西洋・三越伊勢丹ホールディングス社長との面談を行った。「地方のポテンシャルを引き出していくのがわれわれの仕事。政府がどれだけ旗を振っても、このような取り組みがないとやっていけない」と石破大臣。山本社長は「職人の技術を伝承していくためには、まずその受け皿を作ることが重要。先進国でバッグのラグジュアリー・ブランドがないのは、日本だけだと思う。成功というにはまだまだだが、強い意志を持って成功させなければといけない。課題は、どのようにブランド力という付加価値を付けていくかだ」と話した。また、大西社長は、「日本のブランドは、クオリティーや機能、デザインという点で付加価値を付けることは不得意ではないと思う。そこにブランド力が加わればパーフェクトだ。海外のラグジュアリー・ブランドも実際日本の素材を使ったりはしているのだから、日本のラグジュアリー・ブランドはこれだ!というものを業界を挙げて作っていきたい」とコメントした。なお、石破大臣は鳥取県出身で、父は鳥取県知事を務めたこともある石破二朗。