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ドリス・ヴァン・ノッテン独占インタビュー�@

 2013年春夏シーズン、エディ・スリマンによる新生「サンローラン」とラフ・シモンズによる「ディオール」初のプレタポルテが話題を独占した。かに見えたパリコレクションで、多くのジャーナリストとバイヤーをうならせたのが「ドリス ヴァン ノッテン」だ。「すべては想像を超えている」というメッセージを、意表を突いた素材と色使い、シルエットやスタイリングの対比で“グランジクチュール”を表現し、見る物を圧倒した。今シーズンのコレクションはどのように生まれたのか?また第一線で活躍し続ける秘訣は何なのか?ドリス・ヴァン・ノッテンにショーの後日メールインタビューを行なった。



“すべてがごく普通に見えること。それが今回の目標だった”

WWD ジャパン(以下、WWD):今シーズン「オーガンジーでコレクションを作ること」を出発点にコレクションを構成したと聞いているが、毎シーズン出発点は素材なのか?

ドリス・ヴァン・ノッテン(以下、DVN):ほとんどの場合が生地から始まりますが、時にはフォルムを見て、その生地を使うにふさわしいか、あるいは何か別の角度から挑戦をすべきか、と考えることもある。25 年間コレクションを作り続けてきた私たちには“我々の方法”がある。もちろん、それが時とともに変化するのは言うまでもありませんが。たとえばタフタの上に重い刺繍をするのは、実際に作るには最も簡単な方法とは言えないのです。

WWD:オーガンジーを出発点に、グランジとクチュールのミックススタイルに行きつき、「すべては想像を超えている」というメッセージとともに提案。とにかく意表を突くミックス感がとても印象的だった。

DVN:おっしゃるとおり、このコレクションの目的は、目に見えるもの、人の想像範囲にあることをすべて裏切ることでした。ここ2シーズン提案してきたコンセプチュアルなものを打破し、プレシャスなデイウエアとリラックスしたナイトウエアというリアルなコレクションを作りたかった。たとえばグランジを表現するチェックのシャツはコットンとは全く対照的な繊細なシルクで作るなど。目標は、すべてがごく普通に見えること。重く見えるものは実は軽く、カジュアルで平凡に見えるものはクチュールのように上質な生地だったりします。

WWD:プリントは「ドリス ヴァン ノッテン」のアイデンティティのひとつだが、ほかにアイデンティティは?


DVN:これだと断言できるものはないけれど、あえて言うならば、共通の審美眼とセンシティビティでしょうか。

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