日本の二ット製品・二ットテキスタイルの総合展、第8回ジャパン・ベスト二ット・セレクション(JBKS)(主催:ジャパン・ベスト二ット・セレクション実行委員会)が12月9・10日の2日間、東京国際フォーラムで開催された。59社が出展、来場者数は過去最高の3845人だった。江戸時代後期から現在の墨田区周辺に栄えた二ット産業は、代々受け継がれ、JBKSの出展社もその流れをくむ老舗企業が多い。その伝統を大切にしつつ、若手の後継者たちが新しい動きを見せ始めている。
今回、初出展した東京二ットファッション工業組合(TKF)の青年部26社だ。青年部委員長の芦田博彰アシダ二ット社長は、「東京のニット産地としての認知度を高めることが出展の目的。1964年の東京オリンピック時、ポロシャツやゴルフなどのスポーツウエアの生産が盛んになり、二ット業界を好転させた。2020年の東京オリンピック時も前回同様の好影響を期待している」とコメントした。アジアからの安価商品の流入などの影響で、厳しい商環境にある日本のニット産業に新風を起こそうとしている。
なお、日本製の優れたニット製品・技術を表彰する「JBKSアワード」のグランプリは、昨年に続き、バーンズファクトリーが受賞した。