昨年までは、「トップマン」が支援する新人の合同ショー「マン」に参加。今シーズン、いよいよ独り立ちした「ショーン・サムソン」のコレクションは、得意のニードルパンチ(異なる2種類の生地を表裏に張り合わせ、かぎ針で表から裏の生地の一部を引っ張り出すこと)で描く、まるでパジャマのようなスタイルたち。基本、アイテムのほとんどを2?3サイズは大きいくらいのビッグボリュームに仕上げ、ニードルパンチという確固たる技術を使いつつも、コレクションの幼児性を高めている。
前回はニードルパンチでニットと、ニットの柄を転写プリントした布帛のグラデーションに挑戦したが、今シーズンはレザーと布帛、スウェットとニットなど、様々な生地のニードルパンチに挑戦。この技術でパジャマストライプを描くから、どのルックを着たモデルも、なんだか寝ぼけた子どものように見えてしまう。裾をリブ処理したボトムスは、ますますコレクションの幼児性を高め、終盤に登場したローゲージのカーディガンは、オシッコに起きた子どもがトイレに行く時だけ羽織っているよう。そこにタータンチェックのショートパンツを加えるなどして、ユーモアとトラディショナルの両立を図った。