2011-12年秋冬の日本へのオマージュを始め、オリエンタルの文化からたびたびインスピレーションを受けたコレクションを発表してきた「ジョルジオ アルマーニ プリヴェ」。今シーズンも、中国や日本といった東洋のトライバルな要素をミックスした。ベースは、光沢のあるシルクジャカードで仕立てたトーン・オン・トーンのノーカラージャケットとパンツのセットアップ。くるぶしが出る9分丈のタイトパンツの裾は、ほんのりとフレアが広がりエレガントな印象を持たせた。ココアブラウンやグレージュといったシックな色味で見せる、凛としたマスキュリンな女性像だ。
そのセットアップにのせたのは、ジグザグのジオメトリック模様。大柄で大胆に描いたものや細かいもの、ピッチに抑揚をつけたものまでバリエーションが豊富だ。中盤は、赤、黒、白のジャポニズムカラーにシフト。ノーカラーのショートジャケットの下に合わせたビーズのベストは、平面的なスクエアカッティングと裾につけた大きなフリンジ、何層にも横に切り返したジオメトリック柄などが武士の鎧を想起させた。ほとんどのルックで首元や肩、腰などに見られた、小さな筒状のアクセサリーが印象的だ。旅で活躍する望遠鏡のようなモチーフで、生地に一緒にくるくると巻かれてトップスのアクセントになっているユニークな提案も見られた。