プリントは引き続きながら、よりパターンにフォーカスしたという今シーズン。得意のデジタルプリントは、フォルムを際立たせるモノクロームを選んだ。
ジャカードやブロケードの張りのある素材を使い、身体から少し浮き上がるような形を作る。キモノを想起させる平面の服は、肩線はなく、折り紙のように布を畳んで形をつくり、裾をアシンメトリーにカッティングしたりスリットを入れることで、バランスをとる。ロングのテーラードジャケットは、前立てがボトムスと合体してドレスになったり、ニットのトップと布はくのボトムスも溶け合うように一体化してドレスとなったりと、アイテムの境界線を超えた形づくりに意欲的だ。
後半は柄がプリントから加工のテクニックへ。白いレザーにプリントをエンボス加工したり、フェルトにニードルパンチを施したり。これらの生地はすべてオリジナル。プリントのインスピレーション源は、エドワード・スタイケンエドワード・ステイチェンやクラレンス・H・ホワイト、アルフレッド・スティーグリッツの写真から。