ヴィヴィアン・ウエストウッド青山店は5月31日、10周年を記念したスペシャルイベント「カオス」のオープニングイベントを開催した。会場には、「ヴィヴィアン・ウェストウッド」通、そして音楽通で知られるモデルの栗原類(写真右)も登場。そこで、「ヴィヴィアン・ウェストウッド」の魅力や音楽との関係性について話を聞いた。
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WWD:音楽と「ヴィヴィアン・ウエストウッド」の関係性についてどう見ている?
栗原類:「ヴィヴィアン・ウエストウッド」はパンクの元祖、と言っても間違ってはいないと思う。ヴィヴィアン・ウエストウッドとマルコム・マクラーレンが一緒に活動していて、ピストルズのメンバーがキングス・ロード430番地のショップ「セックス」が常連だった頃、ヴィヴィアンの社会に媚びず、常識やぶりで破天荒な姿勢はまさにパンクだった。結果的に世界にパンクの存在を知らせて、様々なパンクバンドが影響を受けてきた。音楽の始まりはそれ自体が"ファッション"のひとつだと思う。ビートルズが流行していた頃は、モッズコートに背広にネクタイが流行り、ピストルズが生まれてパンクファッションが生まれ、ニルバーナが登場してグランジファッションが生まれた。
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WWD:「ヴィヴィン・ウエストウッド」の服としての魅力は?
栗原:人間の身体をいかに美しく見せるかをとても理解しているブランドだと思う。ジャケットであれワンピースであれ、計算されたデザインとパターンで、女性のボディや腕の線ををきれいに見せている。ウィメンズだけでなくて、実はメンズもそう。男性の服の場合は、筋肉があることを含めて身体を服でどう表現するかが求められる。「ヴィヴィアン・ウエストウッド」は、男性の身体もきれいに見せるブランドだと思う。
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WWD:パンクとの関係性が語られることが多いけれど、実はブリティッシュ・テーラードをベースとしていると?
栗原:「セディショナリーズ」の頃まではパンクの要素が強かった。今でも人に媚びない、身体に媚びない資質を持っているけれど、今ではエレガントさや上品さなどもブランドの魅力のひとつだと思っている。
(※注 ヴィヴィアン・ウエストウッドは、ロンドン・キングスロードの店の名前を度々変えている。マルコム・マクラーレンとともに1971年に立ち上げた時は、「レット・イット・ロック」。その後「トゥーファストトゥリブ・トゥーヤングトゥダイ」「セックス」と変え、1980年からは現在と同じ「ワールズエンド」としている)。
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