ミラノからロンドンに移った「バーバリー プローサム」は、素直に「カワイイっ!!」という言葉を発してしまいそうなほど、ラブリーでキュートなコレクションを発表。ウィメンズの良いところを素直に取り入れ、メンズとウィメンズの境界線を曖昧にしてしまうというトレンド「クロス ジェンダー」の流れは、決定的となった。
振り返れば、コレクションはすべてが「カワイイ」につながる要素ばかり。キーカラーは、ベビーピンクを含むポジティブカラー。そこに大きな水玉やギンガムチェックを加え、可愛らしさを高めていく。こうしたモチーフは、デイヴィッド・ホックニーのキッチュなテイストに由来するものだ。シルエットは、袖口を意図的に大きく下にズラした、超ドロップショルダー。肩口にはラグランのパターンを採用しているため、肩からフンワリと広がる優しいフォルムを形成している。キーネックや7分袖、フードなどは、洋服の少年性を高めるのに役立った。そして素材には、ふっくら甘く編んだウールジャージーとレディライクなシフォンを採用。体をふんわりと包み込むウールジャージーのアウターを脱ぐと、繊細なシフォンのシャツが現れるスタイルだ。
ウィメンズ同様、屋外に特設テントを建てて発表したコレクションは、会場の雰囲気ともぴったりマッチしていた。ロンドンらしく、快晴とはいかなかったが、小鳥のさえずりのBGMを聞きながらショーを待った観客は、すっかりリラックス。だからこそ、直感的にハッピーなコレクションの醍醐味を享受できたのかもしれない。
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