男性にとってもっとも大事な一着、スーツにフォーカスした「ボッテガ・ヴェネタ」は、様々なグレーとブラック、ネイビー、それにワインなどの秋冬らしい、“こっくり”した色合いのコレクションを発表。コレクションの大半はスーツ、装飾は極力控えめ、時にはラペルさえステッチで描くミニマルなコレクションで“ディスクリート・ラグジュアリー(控えめなラグジュアリー)”の真骨頂を発揮した。
よりフォーマルなシーンを意識した今シーズンのジャケットは、窮屈にはならない程度にコンパクトなシルエット。得意とする、ナポリ由来の力強いショルダーラインも抑え、ウエストにかけてゆるやかにシェイプする端正で正々堂々したセットアップの連続だ。スタイルのポイントとなるのは、Vゾーン。ネクタイとシャツ、それにジャケットを完全なる同色、もしくはトーン・イン・トーン(すべてを同じトーンで揃えること)やグラデーションにすることで洗練された印象をさらに強化する。
終盤は、最近の「ボッテガ・ヴェネタ」が得意とする、柄入りの生地にさらにプリントを加えたり、模様の異なるファブリックを地続きかつランダムに織ったりという手の込んだスーツ群。普通なら圧倒的な技術を誇りたいハズだが、キーカラーをダークからライトグレーに限定することでさらりと見せている。
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