「メゾン マルタン マルジェラ(Maison Martin Margiela)」の今シーズンのテーマは"即席シルエット"。まったく異なる要素を掛け合わせながら、一枚でサマになる実用的な新しいメンズウエアを発表した。序盤のテーラードでは、まるでパンツを重ね履きしているように股上部分を重ねたワイドスラックスや、ジレと一体型のショールカラージャケットを提案。面倒くさいレイヤードを一着で、なおかつ絶妙に洗練されたシルエットで着地させている。
ミリタリーとテーラードのハイブリッドはメンズでは定番のアイデアだが、「マルジェラ」の手にかかればこれまでに見たことのない新しいワードローブに様変わりしてしまう。トレンチコートは、前身頃と襟部分を大判のブランケットに切り替えすことで、まるで大きなマフラーを巻いたようなスタイルが完成。シルエットもポケットなどのディテールもすべてがオーバーサイズのピーコート、あえて裾をアシンメトリーにたるませたハリのあるオフィサーコートなど、挑戦的なシルエットもこのブランドならでは。
さらに今季は、無機質で工業的なマテリアルをウールやカシミヤとハイブリッド。メッセンジャーバッグなどに用いられる頑丈で無機質なハイテク素材をテーラードジャケットからのぞかせたスタイルが代表例だ。チェスターコートには、多機能ポケットをたくさん備えたソリッドなレザーベストを合わせる。ブランドのクラフツマンシップを集結させたアーティザナルコレクションでは、ダイビングベストを上から重ねたボンバージャケットが登場した。
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【メゾン マルタン マルジェラ?2014-15年秋冬パリ・メンズ 全ルック】
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