日本流行色協会は13日、優れた自動車のカラーデザインを表彰する「オートカラーアウォード2014」の受賞車を発表した。今回グランプリに選ばれたのは、トヨタ自動車の「レクサス(LEXUS) IS 300h」ソニックチタニウム(エクステリア)/トパーズブラウン(インテリア)。準グランプリには日産自動車の「キューブ 15X ロルブーセレクション」スオミブルー(エクステリア)/ロルブー(インテリア)が、ファッションカラー賞にはフォルクスワーゲン?グループ ジャパンの「ビートルカブリオレ60's」デニムブルー(エクステリア)/ブラック&アトランティックブルー(インテリア)が、それぞれ選出された。
有元正存・審査員長は、グランプリ選出の理由について、「今回はインテリアのデザインに力を入れたものが多かった。この背景にはライフスタイルオリエンテッドというデザインの考え方があるのだろう。その一方、審査会では『THE クルマの色』という言い方をしたが、クルマの色の美しさ、かっこよさという方向もある。2つの視点のせめぎ合いだったが、結果、クルマの色の美しさを重視する方向になり、『レクサス(LEXUS) IS 300h』のソニックチタニウムが選ばれた。ソニックチタニウムは、ハイライトからシェードまで明暗のレンジが広い。陰影感が強く、どんな光の状況でもきれいに見え、ISの造形にも合っている」とコメント。準グランプリについては、「インテリアをメインにカラーのコンセプトをつくるというのは以前からあったものだが、今回はそれが際立った形で出ており、自動車への価値観の変化がうかがえる。その中で『キューブ 15X ロルブーセレクション』は人気の北欧からインスピレーションを得て、いろいろな要素がある中で、それをそぎ落として、クルマのインテリアとして魅力的に昇華している」と語っている。
また、時代の価値観やライフスタイルを先鋭に表現したカラーデザインに贈られるファッションカラー賞受賞車について、池西美知子・審査委員は、「決定理由としてまず伝えたいのは、シンプルに、『かっこいい』『おしゃれ』『乗ってみたい』と思うクルマということ。60'sとあるが、懐古趣味ではなく、現代にみてカッコよく美しいものになっている。また、今やどんな高級ブランドでもデニムのラインを揃えており、それだけ老若男女問わずに重要になっている"デニム"を色名として使っている。これは現代のライフスタイルにフィットするカラーであり、高級であると同時にカジュアルさを、見事にクルマの色として表現している」とコメントしている。