7月23日、芸術と文化の支援者(パトロン)として貢献した人を称える第24回モンブラン国際文化賞受賞式と記者発表会が港区の増上寺で開催された。日本においては、Kバレエ カンパニーを通して15年にわたる新進の指導と教育に取り組んでいる功績を称え、バレエダンサーの熊川哲也が受賞した。これは、モンブラン文化財団と11カ国の審査員によって選出されるもので、今回、日本からは佐藤可士和・クリエイティブ・ディレクターと河瀬直美・映画監督が審査員として参加している。
受賞について熊川は、「日本におけるバレエは、習い事から先の、真の意味でのプロとして生計を立てられるバレエカンパニーがなかった。最高の環境でクラシカルバレエを学び、発表できる場を作りたくて、Kバレエ カンパニーを設立し、3年前に子供たちのためのK バレエ ユースを立ち上げた。子供たち全員がダンサーとして成功するとは限らないが、バレエに打ち込んだ経験は他の道に進んでも活かせると信じている」とコメントした。
受賞の副賞として、受賞者自らが選んだ芸術団体やプロジェクトへ寄付することができる賞金1万5000ユーロ(約202万円)とモンブランの工房の職人によって毎年特別にハンドクラフトで製作される「パトロンシリーズ」リミテッドエディションの筆記具が授与された。
記者会見ではデヴィ・スカルノ夫人と親友である東儀秀樹・雅楽演奏家が祝辞を述べ、Kバレエ ユースがダンスパフォーマンスを披露し、会場は祝福のムードに包まれた。