ファッション

ブシュロンCEOピエール・ブイスー×東信 「夢のアルティザン」を語る

PHOTO BY TSUKASA NAKAGAWA

 

 

 

 1893年、パリ・ヴァンドーム広場に最初にブティックを構えたハイジュエラー「ブシュロン」がフラワーアーティストの東信とコラボレーションし、六本木ヒルズに期間限定ハイジュエリーミュージアム&カフェをオープンした。同ブランドの最新コレクション「夢のアルティザン」の一点もののジュエリーに合わせ、東がフラワーアレンジメントを施す華麗なるジュエリーと花々の競演が実現した。このイベントのために来日した「ブシュロン」のピエール・ブイスー社長兼最高経営責任者と東信に今回のコラボレーションについて尋ねた。

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WWDジャパン(以下、WWD):今回のコラボレーションイベントを開催した経緯は?

ピエール・ブイスー社長兼最高経営責任者(以下ブイスー社長兼CEO):創業者のフレデリック・ブシュロンは常に異なるジャンルのアーティスト達とコラボを行なってきた。そのスピリットを引き継ぎ何かできないかと日本のチームと話し合った。そして、東氏と会ってすぐに意気投合し、是非一緒にコラボしたいと思った。

 

WWD:ミュージアムカフェでコラボの結果を見た感想は?

ブイスー社長兼CEO:期待以上の仕上がりで、感動で胸がいっぱいになった。東氏のすばらしい才能が「ブシュロン」のクリエイションをさらに美しく見せている。このような形でジュエリーとフラワーの完璧なフュージョンを多くの人に紹介できるのは光栄だ。

 

WWD:今回「ブシュロン」とコラボした感想は?

東信(以下東):一見、対極にあるハイジュエリーと花を同じのケースにいれるというような思い切ったコラボは初めてだった。イベント期間中は、宝石の魔力のせいか、花も毎日変化するので、ほぼ毎日花を変えるなどアレンジし変化を付けている。ここまで熟成したコラボは初めてだ。

 

WWD:今回のコラボで注意したことは?

東:「ブシュロン」の作品は美しいだけでなく、ドキッとするサプライズがある。それをどう引き立てようか考えた。永遠的な意味を持つジュエリーとはかない花というと、一見相反するように思えるが、両方とも自然のもの。それをどうやってミックスするかが課題だった。フラワーアレンジメントで、花びらや葉っぱを削って軽さを出す細かい作業は、ある意味、ジュエリーを作る過程と同じだと思う。その細かい作業によって、ジュエリーもフラワーも最大の美が引き出されると思う。

 

WWD:ブシュロンの社長兼CEOに就任して初のコレクションである「夢のアルティザン」には特別な思い入れがあるのでは?

ブイスー社長兼CEO:ラッキーなことに、クレーヌ・ショワンヌというすばらしいクリエイティブ・ディレクターに出会った。彼女と共に、原点回帰と革新をテーマにアーカイヴに光を当て、チームで一丸となって作り上げたコレクションだ。そして、東氏がこの特別なコレクションに与えてくれた光は本当にすばらしい。

 

WWD:「ブシュロン」というブランドの魅力は?

東:エレガントなのに野性味や毒がある。フラワーアーティストとして、花のつぼみから枯れた部分まで様々な面を表現したいと思うが、「ブシュロン」のジュエリーには共通点を感じる。また、ヴァンドーム広場のアトリエを訪れてとても感動した。伝統と革新に基づいた真の職人芸が凝縮されているブランドだと思う。

ブイスー社長兼CEO:我々は好奇心旺盛で、大胆。「ブシュロン」のアーティスティックなジュエリーは、メゾンの歴史と卓越した技術に支えられている。これからも、才能あるアーティストとのコラボレーションを通して「ブシュロン」のクリエイションの持つ革新性を多くの人に見てもらいたい。

 

 

PHOTOS BY AMKK  

 

 

「ブシュロン」のハイジュエリーと東信によるフラワーアートの華麗なる競演は必見!

 六本木ヒルズのカフェスペースにハイジュエリーとフラワーアートの庭園が出現した。このハイジュエリーミュージアム&カフェ内の緑のプロムナードには、「ブシュロン」の最新コレクションである「夢のアルティザン」シリーズのジュエリーを展示。各ケースには、それぞれのジュエリーに合わせた東信のフラワーアートが施され、みずみずしい花や植物の中に輝くジュエリーを見ることができる。展示されているハイジュエリーの中には「羽のブーケ」や「白光のヘビ」など動物や植物をモチーフにしたデザインも。ハイジュエリーの庭園に相応しい特別メニューが用意されており、贅沢で優雅な時間を過ごせる。フラワーアートは時を追って変化するので、期間中に何度か足を運びその変化を楽しんでも。5月26日まで六本木ヒルズ ヒルズカフェ/スペースで開催中。

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