ルミネは、2月1日に「ルミネ ミーツ アート アワード2013」に選出された5人の表彰式を行なった。同イベントは2010年から始まり、今回から正式に「アワード」として実施された。「若手のアーティストを育てていくという目的と、ルミネの中でアーティストの作品を展示することで、来店するお客さまに普段のルミネとはまた違う新しい発見などを感じて欲しい。ライフスタイル提案型の一つとして、モノだけでなくコトの発信をもっと打ち出していきたい」とルミネの品川純・常務取締役営業担当営業部長は狙いを語った。
エレベーター部門2名、ウィンドウ部門、インスタレーション部門、デジタルサイネージ部門の4つに分けて一般公募で作品を募り、品川常務を始め「エイチ ピー ジー アール ピー ギャラリー トウキョウ」の戸塚憲太郎ディレクター、小山登美夫ギャラリーの小山登美夫・代表、『IMA』の太田睦子エディトリアルディレクター、コピーライター兼クリエイティブディレクターの尾形真理子、イメージソースの小池博史・代表取締役、ウェイティングルームの芦川朋子ディレクターの7人の審査員で500を超えた作品の中から優秀なアーティストを選出した。グランプリは「ウィンドウ部門」で折り紙をモチーフにし、紙から樹脂へ素材を変え、折り紙のシンメトリーという性質を生かした堀康史が受賞。今回の受賞者の中で最年長の深沢尚宏は、日本文化に見られる「間」や余白の美に着目し、エレベーターをペインティングした。「日常のノイズを取り払い、本来の研ぎ澄まされた感覚を取り戻す」というアーティストの意図に、見る側を引き込む表現力が評価され、準グランプリを獲得した。Chiaki Akadaはエレベーターを色鮮やかなサーカスに見立てた作品でルミネ賞を受賞。「ギャラリーに来ることのない一般の方に作品を見てもらいたいという私の考えとマッチして応募した」と今回応募した意図を語った。また「インスタレーション部門」では本田裕紀、「デジタルサイネージ部門」では西里沙也加がそれぞれ入賞した。すべての作品は、3月5日までルミネ新宿、ルミネエスト新宿、ルミネ横浜で展示される。
「今後は、他の館でもこういった取り組みを強化し、ルミネが入る2016年完成予定の「新宿駅新南口ビル(仮称)」も、もう少し文化施設よりにしていきたい」と品川常務は、さらなるイベントの拡大、ライフスタイル業態の強化を窺った。