「ユニクロ」は12月4日から、新宿東口のビックロ1階で「フランケンウィニー アート展」を開催中だ。「アリス・イン・ワンダーランド」「チャーリーとチョコレート工場」「シザーハンズ」「バットマン」などの映画監督として知られるティム・バートンのディズニー最新作「フランケンウィニー」が15日から日本で公開されるのに合わせて開催するもの。4日朝には監督本人が来場し、柳井正ユニクロ会長兼社長と会場を視察した後、スピーチとテープカットを行なうとともに、先着50名のファンを迎え入れた。開場前に約200人が並んだ行列の先頭は、前日夕方5時から並んだという女子学生。ファンたちは握手やハグをしたり、サインなどをもらい、中には感激のあまりに泣きだす女性や飛び跳ねる女子も多かった。
柳井正・社長は「今朝気付いたが、1984年、『ユニクロ』が1号店をオープンした年に、(ティム・バートンが原案・監督した初の実写短編映画)『フランケンウィニー』を作っており、縁があると感じた。フィルムを拝見し、日本人の感性に合うと思った。ハイテクと人の手が融合し、モノトーンで、非常に変わったキャラクターでカワイイ。世界中で我々が一番理解できると思う」「想像力をかき立て、る人間の根源的な生と死、愛や友情をテーマにしていて、若い人も大人も楽しめる作品」「まず映画を見て、アート展を見て、服を買ってもらいたい」と語った。
ティム監督は「店内も服も展示もすばらしい。映画がどう作られたか知ってもらえる良い機会だ。すべてハンドメイドで、美しい作品だ」「(1秒で24コマを撮影する)ストップモーション・アニメーションと、モノトーンと、3Dという組み合わせで力強い作品になっていると思う」「東京と日本は特別な場所。日本人や日本の映画もデザインもファッションも大好きだ。温かく受け入れてくれてありがとう」と語った。
今回のエキシビションは、スペイン、アメリカ、メキシコ、カナダ、イギリス、フランスを経て、日本に上陸。ティム・バートンのデスクを忠実に再現したコーナー(実際に使用されたパペットや、スケッチなどが置かれている)や、映画に登場する屋根裏や小学校、台所のシーンなどを再現したコーナーもある。
「ユニクロ」では、監督がセレクトしたシーンのプリントTシャツや、描き下ろしのイラストをオリジナル商品化したアイテム、さらには、店内装飾も手がけた「Q-pot(キューポット)」のワカマツタダアキ・デザイナーが監修したTシャツやパーカなども販売する(商品は、ユニクロ各店舗やオンラインストアで入手できるものと、ビックロ限定のものもあり)。
ワカマツデザイナーは、「大好きな監督で、『アリス・イン・ワンダーランド』で来日した際に対談したり、『チャーリーのチョコレート工場』は我々の作品との共通点もたくさんあって一番好きな映画だ。ロンドンの監督と直接コミュニケーションをしながら、『フランケンウィニー』の世界観を再現した。会場入り口には墓があり、そこからアート展、最後にショッピングコーナーを配することで、死から生までを表現した。時間がない中で、細かいところまで工夫をしてあるので、ぜひ見てほしい」と語る。また、「Q-pot」では同映画からインスパイアされたアクセサリーコレクションを、同日から伊勢丹新宿店で先行販売をスタート。12日には原宿本店とオンラインストアでも発売する。
ビックロでの「フランケンウィニー アート展」は今月23日(日)まで。営業時間は10時〜夜10時。