パナソニック汐留ミュージアムは2016年1月16日?3月21日、ボタニカル・アートにフォーカスした展覧会「世界遺産キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン 英国に集う花々」を開催する。最先端植物学の研究機関であるイギリスのキュー王立植物園が所蔵する22万点の植物画を中心に、17世紀黎明期から現代までの絵画やデザイン、工芸品約150点を展示する。館内の一部空間では、イングリッシュ・ガーデンをイメージした香りに包まれながら鑑賞することができる。
同展では、英国式庭園の歴史に沿ってボタニカル・アートの変遷を辿る。プラントハンターが収集したアジアや中南米の植物によって庭園が豊かに発展した大航海時代の作品では、外国産の草花を育てるための大型温室のノウハウが受け継がれた建築クリスタル・パレスや、現在に至るまで出版され続ける植物雑誌「カーティス・ボタニカル・マガジン」も紹介する。アーツ・アンド・クラフツ運動が勃興した産業革命期では、運動を主導した芸術家ウィリアム・モリスのデザインを中心に、工芸品や室内調度、テキスタイルや服飾に溶け込んだボタニカル・アートを集めた。