イオンは、フランスを拠点に欧州で展開しているオーガニックスーパーマーケット「ビオセボン(Bio c' Bon)」を国内に出店すると発表した。ビオセボン社を傘下に持つマルネ & ファイナンス ヨーロッパ(Marne & Finance Europe)社と合弁会社ビオセボン・ジャポンを6月に設立する。
イオンでは、自然環境に配慮するプライベートブランド「トップバリュ グリーンアイ」を1993年に立ち上げたり、2000年の有機JAS制度導入に際し、日本初のオーガニック認証取得商品を販売したりしている。2014年からは「トップバリュ グリーンアイ」でオーガニックシリーズを新たに展開するなど日本のオーガニック市場の浸透に積極的に取り組んできた。日本市場は世界と比べると「まだまだ成長の余地がある」と広報担当者は話す。「オーガニックは『特別なもの』『敷居が高い』というイメージがあると感じている。食の安全について関心のある子育て世代の女性も含め、これまでオーガニック製品を使用していなかった人にも、生活に気軽に取り入れていただきたい」。そんな、環境にも人にも優しい"普段使いできるオーガニック"の姿が「ビオセボン」に通じたと説明する。
「ビオセボン」は、"鮮度の良い生鮮食品""日常使いできる求めやすい価格"を強みとし、そのノウハウを日本でも生かしていく。また、日本産の農産物を扱うことで生産者の応援や市場の成長につなげていく。化粧品など日用品も扱う予定だ。「ビオセボン」1号店は、年内に都内で単独の開業を目指す。「"カジュアルで入りやすいフレンドリーな雰囲気"をコンセプトに、普段使いできるオーガニックスーパーを展開していく。開業後はお客さまのニーズを見ながら、日本ならではの製品をそろえるなどして魅力ある店舗作り進めていく」と述べ、「ビオセボン」でより密着したオーガニックライフを提案していく。
2008年創業のビオセボン社は、生鮮食品を取り扱うオーガニックスーパーマーケット「ビオセボン」をパリ市内に90店舗展開し、イタリア・ミラノやスペイン・マドリッドなど都市部にも出店を広げている。アジアでの展開は日本が初めて。