REPORT
1950年代のクチュールを再解釈。風になびく計算された軽やかなカッティング
ロングジャケットにペプラムトップスという、可愛らしさを抑えたモノクロのルックでコレクションがスタートした今シーズンの「ビューティフル ピープル」。「オールド トリック(常とう手段)」というキーワードをテーマに、1950年代のクチュールを再解釈した。
前半は、得意とするトラッドテイストは控えめに。繊細なレースや上質なシルク素材だからこそ表現できる、落ち感が魅力のロングワンピースやワイドシルエットのアイテムなどが多く並ぶ。細かなプリーツやヘムラインなど、風になびく計算されたカッティングが美しく、爽やかなミントグリーンの差し色が心地よい。
中盤からは、ビンテージ風のチェックや花柄のアイテムなども。カントリー調の音楽に合わせて、スエード風の素材を用いるなど、トラッドテイストにウエスタンテイストをミックスした。クラシックなテイストは、オリジナルの柄にも見られる。貴族がピクニックをしているようなフランスの伝統柄“トワル・ド・ジュイ”を童話「ジャックと豆の木」のイラストにアレンジして、シフォンのワンピースなどに採用。豊富なバリエーションのアクセサリーにも、陶器の壺をイメージさせるような形のバッグが登場した。