モンクレール(MONCLER)の2016年1〜6月期は、全市場と全販売チャネルが好調に推移し、売上高は前年同期比17%増の3億4600万ユーロ(約394億円)だった。EBITDA(減価償却前営業利益)は同10%増の7800万ユーロ(約88億円)、純利益は同1%減とほぼ横ばいで3300万ユーロ(約37億円)だった。
レモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)会長兼最高経営責任者は、「ラグジュアリービジネスが難局を迎えているこの時期に、これほどの結果を出せて誇りに思っている」と述べた。さらに、同社の負債が、前年6月末の1億7500万ユーロ(約199億円)から8400万ユーロ(約95億円)へと、大幅に削減されたことに触れ、「これはわが社が強いキャッシュフローを生み出す力を持っていることを証明している」と強調した。また、旗艦店出店の計画は順調に進んでおり、「ロンドンに続き、年内にソウルとニューヨークに旗艦店をオープンする。それを含め、少なくとも今年中に9店をオープンする」という。
市場別にみると、アジアとその他の地域の売上高は同30%増の1億3300万ユーロ(約151億円)で、特に中国本土と日本は小売りが絶好調だった。ロベルト・エッグス(Roberto Eggs)最高執行責任者は、「日本はモンクレールにとって単なる"成熟した市場"以上といえる。さらに今、日本には中国人観光客が押し寄せており、昨年10月に銀座に旗艦店を設けたことが売り上げを押し上げた」と述べた。
アメリカ大陸は同23%増の5200万ユーロ(約59億円)で、全売上高の15.2%を占めた。イタリアを除くヨーロッパと中東及びアフリカでは、同7%増の1億500万ユーロ(約119億円)で、全売上高の30.5%を占めた。特に英国とドイツが好調だった。
チャネル別売上高は、小売り売上高が同22%増の2億4500万ユーロ(約279億円)、卸が同6%増の1億ユーロ(約114億円)だった。
6月30日時点で、モンクレールは直営店179店舗を構え、卸のショップインショップを36店展開している。
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GORDON SORLINI
訳 WWD編集部