カレン・カッツ社長兼最高経営責任者(CEO)は、「あらゆるビジネスにおいて、課題が山積みだ」と話し、頻発するテロ、慢性的なドル高、観光客によるインバウンド消費の減少などが苦戦要因と分析。「これまでのファッション・システムが通用しなくなっている。デリバリーも、かつて新商品がもたらしてくれた鮮度や興奮も、すべて通用しない。消費者は、別の次元に進化している」と危機感をにじませた。
今後については、過去を顧みず、改革を断行する。今秋「トム フォード」や「バーバリー」が取り組んだ“すぐ買える”コレクションを積極導入し、グループ売上高の3割にまで達したeコマースに注力する。一方で、2018年にはニューヨーク・マンハッタンのハドソンヤードにニーマン・マーカスの新店舗をオープン予定。同年には、同じくニューヨーク5番街のバーグドルフ・グッドマンのウィメンズ館を拡張する計画も進行中で、この2つについては、「ブランド側も乗り気。消費者も待ち望んでくれている」と継続する考えだ。