2017年春夏ミラノ・ファッション・ウイーク中で最も気になった色は、ピンクです。初日「グッチ」の会場全体を照らす妖艶なムードのピンクライトに始まり、他ブランドでもコレクションのウエアやアクセサリー、インビテーション、モデルのヘアカラーにも、女子心をくすぐるピンクに溢れていました。色合いはさまざまで、ショッキングピンクのような鮮やかな色から、ラベンダーに近い青みがかったピンク、果実のような赤みのあるピンク、ベージュトーンのベビーピンクまで、バリエーション豊富です。
会場をピンクに染めたのは、「グッチ」と「マルコ デ ヴィンツェンツォ」。同じピンクのライトでも、「グッチ」はラグジュアリーなクラブラウンジにいるかのような妖艶なムード。「マルコ」は白いカーテンとカーペットにスイートな淡いピンクを照らしていました。コレクションはピンクばかりというわけではなくとも、キーカラーとしてショーを引き立てていました。
「グッチ」(左)と「マルコ デ ヴィンツェンツォ」の会場の様子
ロココ時代のマリー・アントワネットと漫画をインスピレーション源にした「フェンディ」は、淡いベビーピンクやネオンピンクが登場。アイテムごとでトーンを変えたグラデーションのコーディネートは、かわいさ満点です。単色コーディネートに挑戦した「マルニ」のピンクは、くすみがポイント。ベージュと赤の間の2色は、大人でも着やすい新しいピンクです。
「フェンディ」(左)と「マルニ」のバックステージから
アクセサリーもピンクがトレンド!赤や黄色、オレンジのブラジリアンカラーをテーマにした「バリー」は、薄めのピンクをバッグやシューズの配色のポイントに。アーカイブプリントを生かしたカラーパレットが特徴の「エミリオ・プッチ」は、ジャージー素材のシューズで提案しています。青みがかったネオンピンクに、シルバーのヒールがぴったりです。
「バリー」(左)と「エミリオ・プッチ」の展示会から
今シーズンは、赤やピンクのヘアカラーのモデルが大活躍しています。レースたっぷりの「ヌメロ ヴェントゥーノ」では、ピンクヘアがアイコンのフェルナンダ・リーと、このために髪をピンクに染めたベリーショートのリナ・ホスが、ピンクのコーディネートで登場!サファリスタイルの「マックスマーラ」でもピンクヘアのウクライナ出身の新人モデル、イヴァ・ヴァーヴァーチャク起用で話題に。
「マックスマーラ」に登場したイヴァ(左)と「ヌメロ ヴェントゥーノ」バックステージのフェルナンダ(写真左)とリナ
コレクションのヒントになるインビテーションでもピンクを使ったものが多くありました。「ディーゼル ブラック ゴールド」では、ピンクベージュのウエアが中心でした。「ディースクエアード」は、インビテーションと同じ発色の強い黄緑とピンクの配色をキーポイントにしています。
「ディーゼル ブラック ゴールド」(左)と「ディースクエアード」のインビテーション
どの国よりも色柄使いが得意のミラノ・コレクションから、きっとあなたに合うピンクが見つかるはずです。17年春夏ハッピーカラーの一つになりますように!