インスタグラム(INSTAGRAM)は来週から、ショッピング機能のテスト運用を始める。新機能により、商品概要説明サイトやECへのリンク付きのタグ設定が可能になる。
「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「アバクロンビー&フィッチ(ABERCROMBIE & FITCH)」「トリー バーチ(TORY BURCH)」「コーチ(COACH)」「ホリスター(HOLLISTER)」「J. クルー(J. CREW)」「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」などの20の米ブランドが導入する。ブランドは1つの画像に対し、商品名と価格の表示付きタグを最大5つ設定可能。タグの中には商品名と価格が表示される。また、タグから商品のズーム画像にアクセスしたり、他のタグ付けされた画像を見れるページに飛ぶことも可能だ。ユーザーが機能にアクセスするためには各ブランドをフォローする必要がある。また、これらの投稿は広告ではなく、インスタグラムも収入を得ない。インスタグラムのフィードを見る感覚を邪魔せずに、商品の発見から購入までのプロセスをスムーズにする効果が期待される。
ジェームズ・クワールズ(James Quarles)=インスタグラム マネタイズ担当バイス プレジデントは新機能について「決して購入ボタンではない。消費者が商品を購入するまでにはさまざまな工程があり、あくまでも購入を検討することを手助けする機能だ」と説明する。ソーシャルメディア上では、商品を閲覧するユーザーに対してすぐにクレジットカード情報の入力を求めることが多い。その結果、専門家の間では購入ボタンの効果はあまり高くないと信じられている。フェイスブック上で行われた調査によると、ほとんどの客は、購入までに1日以上検討し、即日購入はわずか21%だった。メアリー・ビーチ(Mary Beech)=ケイト・スペード ニューヨーク エグゼクティブ バイス プレジデント兼チーフ マーケティング オフィサーは「われわれはインスタグラムで高いフォロワー数とエンゲージメント率を持っている。しかし、SNSから購入までの誘導がスムーズではなく、消費者にとっても不便だった。この機能により、シームレスな買い物体験ができるとだろう」とコメント。
まずはアメリカでテストローンチし、今後は動画にも導入するという。