エディ・スリマン(Hedi Slimane)は、ケリング(KERING)から「サンローラン(SAINT LAURENT)」に関する財務情報が得られることをパリ商事裁判所に認められた。
エディに関する権利関係を担当するアナリティック プロジェクト(ANALYTIC PROJECT)は2013年にケリングの子会社であるGG フランス ホールディング(GG FRANCE HOLDING)と契約を結び、エディにイヴ・サンローランの株主としてさまざまな権利を約束。エディは今年3月に「サンローラン」のクリエイティブ・ディレクターを退任後、5月にケリングとの協業避止義務契約をめぐり、パリ商事裁判所に訴えを起こしていた。パリ商事裁判所はすでにケリングに対して1300万ドル(約13億5200万円)の支払いを命じている。さらに先月、退任に際してさまざまな契約不履行があったと主張するエディは、約200万ユーロ(約2億3000万円)の賠償金の支払いを求めている。
今回パリ商事裁判所はGG フランス ホールディングに対し、株主であるエディに、財務にまつわる情報開示を命じた。エディの弁護士は「エディは、裁判所が下したサンローランの財務情報の開示にとても満足している」とコメント。